クーペ風の美しいシルエットをもつシール バッテリーEVの分野でテスラと熾烈なトップ争いを演じているのが中国のBYDだ。2022年夏に日本に参入することを発表し、矢継ぎ早にATTO3とドルフィンを投入した。そして第3弾として送り出したのが、4ドアセダンのシールである。2023年秋に開催されたジャパンモビリティショーに、参考出品の形で展示されていたから見た人も多いだろう。ちなみに車名の「SEAL」は、ドルフィン(イルカ)と同じ海獣で、アザラシのことだ。顔立ちなどからも海…
2024 バンコク国際モーターショーレポート Zeekr編
圧倒的な価格競争力をもつBEVメーカー?「Zeekr(ジーカー)」 シャオペンとともに、聞き慣れない自動車メーカーがジーカー(Zeekr)だ。これは、ボルボを買収したことでも知られる中国の吉利汽車(ジーリー汽車)が展開する中国の新能源車(BEV、FCV、PHVなどの新エネルギー車)ブランドだ。シャオペンと歩調を合わせるように、同じ広さのスペースで新規出展してきた。この出展の仕方から見て、表向きはともかく、実際には中国政府から背中を押されてというか、お尻を蹴飛ばされるようにしてバンコク国際モ…
2024 バンコク国際モーターショーレポート シャオペン編
急速充電器にもこだわるシャオペン 今回のバンコク国際モーターショーに、初めて出展した中国メーカーは2社あった。そのうちのひとつシャオペンは、クルマだけでなく“空飛ぶクルマ”も展示していた。シャオペンは、バンコク国際モーターショーの後に開催された北京モーターショーでもエアロHTを出展していた。バンコク版と北京版は異なるモデルのようだが、北京では年内にも発売予定としていたので、いよいよ“空飛ぶクルマ”の時代がやってきそうだが、中国はともかく日本やタイやでは法規上の課題も多く、そう簡…
2024 バンコク国際モーターショーレポート GAC/AION編
テスラを意識? 広州汽車(GAC、AION) 広州汽車は、中国語で新能源車(BEV、FCV、PHVなどの新エネルギー車)に対し、AIONのブランドで展開している。今回のショーには、コンセプトカーとしてハイパーHTを出展していた。やや高めの全高を持つ独特のモデルで、フロントドアは通常のヒンジ式のドアだが、リヤドアはガルウイング式が採用されている。これはパクリとまではいえないにしても、テスラのモデルXを意識したモデルであるのは間違いないだろう。ハイパーHTは、コンセプトモデルながら…
2024 バンコク国際モーターショーレポート Changan編
独特なキャラをもつモデルが多いChangan(長安汽車) Changanというブランド名で、BEVを展開するのが長安汽車だ。コンパクトで可愛いBEVのルーミンの展示が注目された。全長3200㎜という日本の軽自動車よりも短く全長と5ナンバー車並みの1700㎜の全幅を持つ。フロントにモーターを搭載し、電池容量は3種類の設定があって航続距離が155㎞から300㎞程度まで用意されている。バンコク市内では、富裕層の一家の2台目、3台目のクルマとして娘用にコンパクトなクルマを買うという需要…
2024 バンコク国際モーターショーレポート NETA編
中国のしたたかさを感じさせるメーカー「NETA」 タイの自動車市場で急速に存在感を高めているのがBEV専業の自動車メーカーであるNETAだ。昨年のバンコク国際モーターショーで初出展したときには小さなブースを展開するだけだったが、今回のショーでは日産、マツダ、スズキ、いすゞなどに匹敵するくらいのスペースを確保していた。NETAが存在感を高めているのは、タイのBEV市場で良く売れているためだ。2023年の販売実績は、車種ではNETAのVがBYDのATTO3に次いで2位、タイの自動車…