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『ポケモン不思議のダンジョン 救助隊DX』(ポケダンDX)は、懐かしの名作をリメイクした作品として多くの期待を集めましたが、その評価は賛否が分かれています。

一部のプレイヤーからは「つまらない」「改悪だ」との声も上がっているようです。

ここでは、そういった意見の背景を深く掘り下げて考えていきます。

ポケダンDXがつまらない・改悪との声5選

ポケダンDXに対する意見が分かれる背景には、ゲームのデザインやプレイ体験に関するさまざまな要素があると考えられます。

具体的には、ストーリーの構成、技のバランス、操作性、育成システム、そしてゲーム全体の難易度設定など、複数の視点から見た評価が影響していると思われます。

メインストーリーが短い

まず多くのプレイヤーが感じているのは、ポケダンDXのメインストーリーが非常に短いという点です。

このゲームは、救助隊として仲間と共にさまざまなダンジョンを探索しながら進んでいく形式で展開されますが、メインストーリーのボリュームはおおよそ15時間程度で完結してしまうようです。

これはゲームを始めたばかりの頃はワクワクしますが、いざクリアしてみると「あっけなさ」を感じるプレイヤーもいるのではないでしょうか。

メインストーリーが短いことにより、ダンジョン探索の面白さを感じる前に物語が終わってしまったと感じる人もいるかもしれませんね。

かつての『青の救助隊』『赤の救助隊』ではストーリーにより深いドラマ性があり、多くのプレイヤーが感動していましたが、今回はそれが少し薄れてしまったと感じる方も少なくないと思います。

一方で、エンディング後のやり込み要素は豊富で、ポケモンの仲間集めや技のカスタマイズ、さらに高難易度のダンジョンなど、長時間プレイを楽しめる仕掛けも用意されています。

ですが、主にストーリーを楽しみたいプレイヤーには物足りなさを感じさせる結果になってしまった可能性があります。

特定の技が強すぎる

ポケダンDXでは、特定の技が強すぎることが、ゲームバランスの崩壊を招いていると感じるプレイヤーが少なくありません。

「10万ボルト」や「ほろびのうた」などの遠距離攻撃技は、範囲攻撃や広範囲の敵に大ダメージを与えることができ、特定のダンジョンでは非常に有利に戦うことができますね。

これにより、これらの技を持つポケモンばかりが選ばれる傾向にあり、同じような戦法ばかりが繰り返されてしまうこともあるでしょう。

こうした技の強さが際立つことで、プレイヤーが試行錯誤して戦略を練る楽しみが薄れてしまったのではないかと考えられます。

特にゲーム内のバランスが重要視されるRPGにおいては、このような「強すぎる技」の存在がゲームの楽しさを損なう要因となり得るのです。

ダンジョン内での操作性が悪い

ポケダンDXでは、操作性に関してもいくつかの不満が上がっています。

ダンジョン内での移動がややぎこちなく感じられることがあります。

特に、前に味方がいる状態で動こうとした時の不自由さや、Bボタンを押しながら進むと勢いよくダッシュしてしまい、思わぬ方向に進んでしまうことがよくあるようです。

このような操作ミスは、せっかくの戦略的なプレイを台無しにしてしまうことがあります。

また、UI(ユーザーインターフェース)も直感的でない部分が多く、特にアイテム管理や技の使用など、細かい操作を要求される場面で混乱するプレイヤーがいると聞きますね。

これがダンジョン探索の緊張感を増すどころか、ストレス要因になっている可能性があります。

こういった操作性に関する問題が蓄積すると、プレイヤーは徐々にゲームから離れてしまうかもしれません。

戦略を立てて進むゲームであるからこそ、操作性の快適さはゲームの質に直結する重要な要素です。

やり込み要素が簡略化され、難易度が下がっている

ポケダンDXは、過去作に比べて難易度が下がっているとの声が多く聞かれます。

特に、リメイク前の作品では「すごわざ」などの特殊な技の持ち込みができなかったため、ダンジョン攻略に緊張感が伴っていましたが、今作ではそうした制限が緩和されているようです。

このことが、ゲームバランスを簡単にしすぎたのではないかと感じさせる要因の一つかもしれません。

「清らかな森」のような高難易度ダンジョンも、特定の条件やアイテムを駆使することで、比較的簡単に攻略できてしまうケースが増えています。

これにより、やり込みプレイヤーにとっては物足りないゲーム体験となり、過去作のように達成感を得られないと感じることがあるのではないでしょうか。

このような難易度調整は、新規プレイヤーやライトユーザーには優しいものの、シリーズのコアファンにとっては少し物足りなさを感じさせる部分もあるのだと思います。

ゲーム開発者がどの層に向けた調整を行ったのか、その意図を考えると、どうしても意見が分かれてしまうのかもしれませんね。

育成要素の自由度が低い

ポケダンDXの育成システムも、一部のプレイヤーからは自由度が低いと感じられているようです。

過去作の「かしこさ」システムが削除されてしまったため、ポケモンの育成の幅が狭まり、戦略性が低下したと感じる方がいるかもしれません。

これにより、全てのポケモンが同じような成長パターンをたどることになり、育成の個性が失われているという声も耳にします。

また、特定の技やステータスを強化するためのアイテムが限られていることも、育成の自由度を制限する要因となっています。

過去作であれば、さまざまなスキルや特性を組み合わせる楽しみがありましたが、今回はそのような要素が少ないと感じる方も多いでしょう。

こうしたシステムの変更により、「思った通りにポケモンを育てて楽しむ」という楽しさが半減してしまったように思います。

育成の自由度が減ると、プレイヤーはどうしても「決まったやり方」だけでプレイすることになりがちです。

それがゲームの奥深さを感じにくくする一因となっているのかもしれませんね。

それでもポケダンDXの面白さって?

ここまででいくつかの「つまらない」「改悪」という声について見てきましたが、ポケダンDXが全く魅力のないゲームというわけではありません。

むしろ、その魅力を理解し、自分に合ったプレイスタイルを見つけることで、長く楽しむことができる作品だと思います。

ビジュアルや音楽は、特に好評です。絵本のような可愛らしいグラフィックは、どこか懐かしさを感じさせてくれますし、新しいオリジナルのBGMもファンの心をつかんでいますね。

特にダンジョン探索中の音楽は、緊張感と高揚感をうまく演出しており、ゲームに没入するのに一役買っています。

さらに、400種類以上のポケモンを仲間にすることができるのも、コレクション好きにはたまらないポイントではないでしょうか。

それぞれのポケモンが持つスキルや特性を活かして、自分だけの最強チームを編成する楽しさは、何度もプレイしたくなる要素です。

ダンジョン攻略においても、運や偶然が左右する場面が多く、その都度異なる戦略を考える必要があるため、プレイのたびに新しい発見があるかもしれません。

ポケダンDX(ポケモン不思議のダンジョン 救助隊DX)の詳細

項目 詳細
ゲームタイトル ポケモン不思議のダンジョン 救助隊DX
リリース日 2020年3月6日
プラットフォーム Nintendo Switch
ジャンル ダンジョン探索型RPG
プレイヤー数 1人
メインストーリーの長さ 約15時間程度でクリア可能
グラフィック 絵本のような可愛らしいビジュアル
音楽 オリジナルBGM、過去の作品の要素を含んだ新たな楽曲
ストーリー ポケモンとなったプレイヤーが、仲間と共にダンジョンを探索し、救助隊として活躍する物語
特徴的な要素 – ポケモンを仲間にできる(約400種類以上)
– 技の習得や育成、ステータス強化が可能
技のバランス問題 遠距離攻撃技(例:「10万ボルト」「ほろびのうた」)が強すぎると指摘されることが多い
操作性の課題 ダンジョン内での操作が難しく感じることがある(例:ダッシュの制御が難しい)
UIと操作感 UIが分かりにくく、操作が直感的でないと感じるプレイヤーもいる
難易度調整 全体的にライトユーザー向けの調整。熟練者には物足りないとの意見も
やり込み要素 クリア後も楽しめる要素が多く、ダンジョンの探索やポケモンの収集、技の強化が可能
育成要素 ステータス強化アイテムの「グミ」が削除され、育成の幅が狭まったとの意見
向いているプレイヤー – ポケモンファン
– ダンジョンRPGが好きな人
– 育成ゲームが好きな人
評価 賛否両論。「つまらない」「改悪」との声もある一方、ビジュアルや音楽を高く評価する声も
価格 約6,578円(税込み、リリース時点)
開発会社 株式会社ポケモン、株式会社スパイク・チュンソフト

ポケダンDXが向いている人とは

ポケダンDXは、やはり一部の特定の層に向けて特に楽しめるゲームだと思います。

具体的にどのような人がこのゲームを楽しめるか、いくつかのポイントを挙げてみます。

  • ポケモンファン:ポケモンが好きで、たくさんのポケモンを集めたり、育てたりすることに楽しみを感じる人にとっては、収集や育成の楽しみが満載です。ポケモンの種類が豊富で、それぞれの特性を活かしてチームを編成することができるので、繰り返しプレイしたいと思う人にはおすすめです。
  • ダンジョンRPGが好きな人:ダンジョンRPGとしての基本的な要素を持ちながらも、難易度は比較的ライトで、新規ユーザーや初心者にも入りやすいデザインになっています。戦略を考えるのが好きな人や、少しずつ成長していく達成感を味わいたい人には向いているのではないでしょうか。
  • 育成ゲームが好きな人:ポケモンのステータスを強化したり、技を習得させたりする育成要素はしっかりしており、じっくり育成を楽しみたいプレイヤーにはたまらないでしょう。特にやり込み要素が好きな方には多くの楽しみを提供してくれるはずです。
  • ストーリーよりもプレイスタイルを重視する人:ストーリーは確かに短いですが、その分エンディング後のやり込み要素が充実しているので、ストーリーの長さよりも自由度の高いプレイを重視する方に向いていると考えられます。

これらの要素を踏まえれば、ポケダンDXは特定のプレイヤー層にとっては非常に魅力的なゲームだと思います。

一度クリアしたら終わりではなく、何度も挑戦したくなるようなゲーム性があるため、自分のプレイスタイルに合わせた楽しみ方を見つけてみてはいかがでしょうか。