今夏には、気象庁の発表によると、今年の夏は観測史上最も暑い夏となった去年に匹敵する猛暑となることが予想されています。
そこで問題となるのが運動不⾜による筋⼒の低下・太陽の光を⼗分に浴びないことによるビタミンⅮ⽋乏症・⾷欲不振で必要な栄養素が摂取できないことによる夏バテや熱中症などです。
「⾖乳」や「⾖乳おからパウダー」などの製造・販売を通して⼈々の⾷と健康をサポートするキッコーマンソイフーズでは、筋⼒の低下は体⼒の低下につながるとし、効率的な筋⼒アップの⽅法として植物性たんぱく質が豊富に含まれている⾖乳と、動物性たんぱく質を含む⾁や⿂を⼀緒に摂る「W たんぱく質」をおすすめします。
健康⻑寿の疫学研究と国の健康施策づくりに貢献されている⼥⼦栄養⼤学 栄養学部 教授/医師・医学博⼠の新開 省⼆先⽣に、「W たんぱく質」の摂取⽅法について伺い、「W たんぱく質」を上⼿に取り⼊れるためのレシピも紹介します。
また、物価⾼騰により節約志向が進む中で、栄養素が不⾜した“低栄養”がもたらす夏バテ、熱中症の予防についても伺いました。
監修 ⼥⼦栄養⼤学 栄養学部 教授/医師・医学博⼠ 新開 省⼆先⽣
1984 年愛媛⼤学⼤学院医学研究科博⼠課程修了。
国⽴愛媛⼤学医学部で国内外の留学を含めて 14 年間、衛⽣学・公衆衛⽣学の教育、研究に従事したのち、東京都⽼⼈総合研究所(現在の東京都健康⻑寿医療センター研究所)に赴任して 22 年間、⽼年学、特に健康⻑寿の疫学研究と地域保健活動を⾏う。
2020 年 4 ⽉より現職。
参考:「70 歳からの栄養の基本と⾷べ⽅のコツ」ナツメ社、2023 年
ポイント①:筋⼒アップに最も効率的なのは『Wたんぱく質』の摂取!
新開先⽣によると、全国各地で⾼齢者の⾷⽣活を調査・研究した結果、たんぱく質とビタミンⅮの摂取量が少ない傾向にあります。
特に 60〜70 歳代は健康への関⼼も⾼く、適度な運動を取り⼊れている⽅が多いにもかかわらず、必要な栄養素が⾜りていません。
原因としては「⽇光を浴びていない」「⾷事の量が⾜りていない」があげられますが、暑さによる⽇中の運動制限での筋⼒低下や、物価⾼騰の影響で⾷費の節約による⾷事のバランスが良くないことなどについては、⾼齢者だけでなく⽼若男⼥共に注意が必要です。
そこで体作りに必要な筋⼒を補うための⾷品や栄養素、普段の⾷⽣活で「何を」「どう⾷べればよいのか」など先⽣にポイントを教えていただきました。
●効果的な筋⼒アップには『W たんぱく質』摂取がおすすめ!
「たんぱく質には⼤きく分けて『植物性たんぱく質』と『動物性たんぱく質』の 2 種類があり、新たなたんぱく質の摂り⽅として 2種を合わせた『W たんぱく質』に注⽬が集まっています」と新開先⽣。
筋⾁増強⽬的の⽅は動物性に、ダイエット⽬的の⽅は植物性に注⽬しがちですが、⼤⾖イソフラボンなどの植物性たんぱく質には、筋⾁が痩せる筋萎縮を抑える働きがあり、⿂や⾁などの動物性たんぱく質は必須アミノ酸を多く含んでいるため、筋⾁がつきやすくなる働きがあります。
両⽅を摂取することで効率良い筋⼒アップが期待できるということから、両⽅をバランス良く摂ることが重要です。
●⾷品摂取の多様性:『W たんぱく質』の上⼿な取り⼊れ⽅
新開先⽣によると 1 ⽇平均7⾷品群以上を摂取している⼈は、元気かつ健康⻑寿が延びているそう。
新開先⽣が⾷事で特に気をつけていることは、⾷品摂取の多様性であり、10 種類の⾷品群(⿂、油、⾁、⽜乳、野菜、海藻、芋、卵、⼤⾖製品、果物)を意識してそれらをできるだけ毎⽇⾷べるように⼼がけているそうです。
また、「特にたんぱく質は私たちの⾝体を構成する細胞、筋⾁、臓器、⾎液、⾻などの主要原料となる栄養素で、エネルギー源の役割も担っており、体作りをするうえでは⽋かせません。
不⾜すると全体の機能が低下するのはもちろん、筋⾁量が減るため思うようなパフォーマンスができなかったり、⾼齢者は要介護状態になるリスクが⾼くなります」。
厚⽣労働省の「⽇本⼈の⾷事摂取基準(2020 年版)」によると、たんぱく質摂取の推奨量は、男性 15〜64 歳は 65g/⽇、65 歳以上は 60g/⽇、⼥性 12〜17 歳は 55g/⽇、18 歳以上は50g/⽇とされていますが、先⽣にわかりやすい⽬安量と、たんぱく質を上⼿に摂るポイントを教えていただきました。
たんぱく質の⽬安量と上⼿な取り⼊れ⽅
<たんぱく質を上⼿に摂るポイント>
●⾁と⿂は 1:1 の割合で摂る
体を作るもととなる、動物性たんぱく質を摂ることは⼤切です。1 ⽇ 3 回の⾷事の中で、おかずに⾁と⿂を 1 回ずつ登場させる
とバランス良く摂ることができます。
●ひき⾁料理なら⾷べやすい
他の⾷材と合わせるなど、料理で⼯夫しやすいのがひき⾁です。噛む⼒が弱い年配の⽅や幼児にもおすすめです。
●卵はいろいろな料理に活⽤
卵は⽣でも卵かけご飯として⼿軽に⾷べられるほか、ゆで卵や⽬⽟焼きなど簡単な調理で美味しく⾷べられます。1 ⽇ 1 個は⾷べるようにしましょう。
●⾖乳や⽜乳を毎⽇コップ 1 杯は飲む
コーヒーに⼊れてカフェラテやソイラテにしてみるのもよいでしょう。また、みそ汁に⼊れるなど料理にプラスするのもおすすめです。
●1 ⽇ 1 回は納⾖やみその発酵⾷品を
納⾖は⾼たんぱく質なうえ、そのまま⾷べられるので便利。野菜やしらす、海藻やたくあんをプラスすると⽴派なおかずにもなります。
1 杯のみそ汁には 1.5g ほどのたんぱく質を含みますが、⽊綿⾖腐 50g を加えると合計 5.5g のたんぱく質が摂れます。
●ビタミン B₆と⼀緒に摂ると効果的!
ビタミン B₆にはたんぱく質を構成しているアミノ酸の代謝を助ける働きがあり、筋⾁や⾎液、ホルモンを作るのには⽋かせません。
たんぱく質を含む⾷品を⾷べるときには、にんにく、唐⾟⼦などビタミン B₆が多く含まれるものを調理にプラスしてみましょう。
<1 ⽇に摂りたい「たんぱく質」の⽬安量>
ポイント②:栄養素が不⾜した“かくれ低栄養”は夏バテ・熱中症にも影響する
満腹なのに低栄養︖低栄養は夏バテや熱中症のリスクも
新開先⽣によると、⾷品の値上げが相次ぐ中、⾷費の節約志向が⾼まっていますが、そこに意外な落とし⽳があると教えてくれました。
⽐較的価格が安定しているパンや麺類など炭⽔化物に⾷事が偏ってしまった結果、体や筋⾁を作るたんぱく質が不⾜するなど、いつの間にか“低栄養状態”に陥る⼈が少なくないことが分かってきたのです。
また特に夏は暑さによる⾷欲低下によってたんぱく質の摂取量が⾜りていないと、⾎中のアルブミン(⾎液中に 100 種類以上存在しているたんぱく質[総たんぱく]のうち、最も多くを占める[約60%]たんぱく質の⼀種)が少なくなり、この値が低いと低栄養状態に陥ってしまいます。
BMI(体格指数)は標準の範囲なのに⾎液検査をすると指摘されることがあり、これを「かくれ低栄養」とも呼び、夏バテや熱中症にもな
りやすいので注意が必要です。
どのような点に気をつければ栄養バランスのとれた⾷⽣活を送れるのか先⽣に伺いました。
<かくれ低栄養を防ぐためのポイント>
●「さあ、にぎやか(に)いただく」
下図の「さあ、にぎやか(に)いただく」は、東京都健康⻑寿医療センター研究所が開発した⾷品摂取の多様性スコアを構成
する 10 の⾷品群の頭⽂字をとったもので、″ロコモチャレンジ!推進協議会“が考案した合⾔葉です。かくれ低栄養を防ぐには、
これらを意識的に摂取することが⼤事であり、1つの⾷品群を⾷べたら 1 点とし、1 ⽇ 7 点以上を⽬指しましょう。
● 基本となるのは「新鮮な⾷材」を使った⾷事を摂ること
1 ⽇全体の⾷事を通して 7 ⾷品群以上を摂っていくことで⾃然と栄養密度の⾼い⾷事にすることができます。栄養価の⾼い⾷材
を知っておき、⽇々の⾷事にうまく取り⼊れていくことが⼤切です。難しく考えずに、味噌汁にわかめが⼊っていたら海藻は OK、⾖
乳を飲んだら 1 品クリアなど、まずは量については考えすぎずに、多くの⾷材が摂れているかどうかを意識しましょう。
<1 ⽇ 10 の⾷品群を摂ろう>
●適度な運動
かくれ低栄養になってしまう⼤きな原因は動物性たんぱく質の摂取量が少ないことにあります。低栄養と運動不⾜がワンセットに
なっていることがかくれ低栄養の特徴で、先⽣は室内でできる有酸素運動として階段を利⽤したステップ運動をしているそうです。
※ステップ運動とは…
1.階段の前に両⾜を揃えて⽴つ。2.右⾜から⼀段上り、3.左⾜をそろえて⽴つ。4.右⾜から下りて、左⾜も下し、元の位置に両⾜で⽴つ。
(ステップ運動1〜4 を「1 セット」とし、合計「30 セット」⾏う)。
『W たんぱく質』の摂取で効率の良い筋⼒アップ!⾖乳/⾖乳おからパウダーを活⽤したおすすめレシピ
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熱中症対策にたんぱく質掛け合わせ!⾖乳/⾖乳おからパウダーを活⽤したおすすめレシピ
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レシピ作成協⼒:有限会社シンクネクスト
(情報提供: キッコーマン⾖乳 PR 事務局)