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>東京メトロの駅の多機能トイレ内で2021年、会社員男性(当時52歳)がくも膜下出血を発症して死亡したのは、駅側の対処が遅れたことが原因だとして、和歌山市在住の遺族が同社に約1億700万円の損害賠償を求め、和歌山地裁に提訴していたことがわかった。
>トイレには、押すと駅事務室に異常を知らせる非常ボタンと、30分以上の在室を検知すれば自動で駅事務室に通報する装置があった。ところが、非常ボタンはブレーカーが切れて電源が入っておらず、通報装置はトイレと駅事務室をつなぐケーブルが敷設されていなかったという。
>遺族側は、男性が早期に発見されていれば死亡しなかった可能性があり、トイレの設備を点検しなかった同社の過失と死亡に因果関係があったと主張し、昨年9月29日付で提訴。同社側は「設備を点検する法的義務はなく、賠償責任はない」と請求棄却を求めている。