韓国統計庁は、結婚しても子どもを産まない人が増加傾向にあることなどが、出生率低下の要因だと指摘していて、ことしの出生率はさらに下がり、0.7を割り込む可能性もあると推計していると説明しました。韓国の出生率はOECD=経済協力開発機構の加盟国中、最も低い水準となっていて、少子化に歯止めがかからない状況が続いています
若者の厳しい就職事情もあります。韓国では大企業と中小企業の賃金格差が大きく、待遇のよい企業を目指す若者は厳しい競争にさらされます。大学卒業後も希望の職に就けないまま、就職活動に何年も費やし、経済的に不安定な状況が続く人は珍しくありません。
韓国の出生率が過去最低を更新したことについて、ソウルで若者に聞いたところ、住宅価格や子どもを育てる費用など、経済面での不安を訴える声が多く聞かれました。このうち、30代の女性は「子どもを産んだらお金がかかりすぎるので、結婚や出産をみんな諦めているようだ。出生率はもっと下がるのではないか」と話していました。
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