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「じゃあ、お願いします」。空港に着くなりそう言われて途方に暮れた。ほぼ20年ぶりの海外。しかも初めてのソウル。仁川空港から地下鉄を乗り継いで訪問先まで案内しろというのだ。アポまで時間の余裕はない。それまでソウルに何度も訪れている彼が、行き方ぐらいは知っているだろうと思っていた。パニックになりつつ、どれも同じに見えるハングルの路線図と格闘するハメになった。彼は、それをにやにやしながら眺めている。散々 …