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クアルコムのCPU「Snapdragon X Elite」がPassMarkでベンチマークを実施し、興味深い結果を示した。

クアルコムの「X1E84100」CPU、現行世代のx86対抗製品にまともな競争力を与える、ARM陣営では異なる状況、次世代x86チップも登場間近か

クアルコムの最新CPU「Snapdragon X」はComputexで大きな話題となったが、その理由は業界への登場が予想外であっただけでなく、特にAIコンピューティングの面で(少なくとも紙面上では)大きな性能を発揮したからである。

アップル、AMD、インテルの既存の選択肢は、CPUとGPUの性能の両方で新しいスナップドラゴンXチップと良い競争をしており、レビューでは異なることが言えるだろう。

ゲーム性能も賛否両論で、クアルコムが当初約束した膨大な数字がなければ、我々はクアルコムに合格点を与えていただろう。

ベンチマークに入る前に、Snapdragon X Elite X1E84100の仕様について説明しよう。12コア12スレッド、ベースクロック3.80GHz、ブーストクロック4.20GHz。

クアルコムのハイエンド製品の1つで、PassMarkのシングルコア・スコアでは3,895ポイントを獲得しており、まずまずのスコアです。

このチップは、3,922ポイントを獲得したAppleのM2に匹敵するが、AMDのHawk Pointと比較すると、後者はほぼ4000ポイントを獲得しており、性能の数値はやや劣る。

しかし、3,719点を獲得したCore Ultra 9 185Hに対しては良い結果を出している。

 

PassMarkシングルスレッドテスト(高いほど良い)

 

しかし、クアルコムSnapdragon X1E84100のCPUは、アップルのM2 Proや比較的新しいM3チップに大きく遅れをとっている。

マルチコアのスコアでは、X1E84100は23,272ポイントを記録し、アップルの “タブレット “M4チップを上回ったが、コンピューティング・チップのスコアにはまた及ばなかった。

PassMarkベンチマークは、Snapdragon Elite SKUに秘められたパワーの一端を示してはいるが、それは全体像ではない。

Snapdragon X Elite SKUは、インテルとAMDの現行世代の競合製品に勝っている。

しかし、IntelとAMDの両社は次世代チップであるLunar LakeとStrix Pointの投入を目前に控えており、これらのチップは性能をさらに向上させることが予想されるため、Snapdragon X CPUは、市場で唯一のMicrosoft Copilot+対応プラットフォームであるにもかかわらず、AI PCセグメントで非常に白熱した立場にあるようだ。

ソース:wccftech – Qualcomm’s Snapdragon X CPU Benchmarked In PassMark, Single-Thread Performance Faster Than Intel Meteor Lake, Falls Behind Apple & AMD

 

 

 

 

解説:

Snapdragon XシリーズのPassmarkのベンチマークが出てきました。

先にリークしていたGeekbenchの結果と同じ、シングルスレッド性能ではAppleのM3やIntelのデスクトップCPUにはかなわないですが、intelの最新モバイルであるMeteorlakeのCore Ultra 9 185Hよりは勝っていますので、なかなか優秀といえると思います。

また、マルチスレッド性能も8コアであることを考えるとなかなか優秀です。

全体的にデスクトップのCPUが混じっていますのであまり優秀に見えませんが、Snapdragon XがモバイルPC用のCPUであることを考えるとなかなか優秀だと思います。

実際、Intelの最新CPUであるMeteorlakeのCore Ultra 9 185Hより勝っています。

全体的にRaptorLake-Sの優秀性が目立ちますが、ファクトリーOCのし過ぎで不具合が出ていることを考えると結構割り引いて考えないとだめなのかなと思います。

AppleのM3は豊富な資金力を使いTSMCの最新プロセスを惜しげもなく使用しています。

モバイル用のCPUであるにも関わらず、シングルスレッド性能でRaptorlake-Sに勝っていますので、全CPUで一番シングルスレッド性能が高いのはAppleのM3だと思います。

制価格には14900KSには負けていますが、14900KSはレギュラーモデルとは言い難いですから、M3のほうが上だと思います。

AppleのM3にはかなわないですが、Snapdragon XもモバイルCPUとしてはかなり優秀な部類といえると思います。

ただし、元記事に書いてある通り、世代としてはLunarLakeやStrixPointと同世代なのでしょう。

この性能だとおそらく、LunarLakeやStrixPointにはかなわないと思います。

あとは価格と省電力性がどこまで優秀であるかです。

Snapdragon XのVer2が出るのは2026年といわれていますが、その時までにどのくらい価格を下げられるかでSnapdragon X第一世代の真価が決まると思います。

 

一つだけ指摘しておきたいのはIntelのLunarLakeのSKUはすべて8コア8スレッドで、NPUと内臓GPUのAI性能でモデルのグレード付けをしています。

CPUのクロックにも差がありますが内部のコアが無効化されて差別化されるよりはずいぶんマイルドになっているといってもよいでしょう。

そのため、今後の小型PC、モバイルPC向けのCPUにおいては、CPUの性能はあまり重視されなくなる傾向にあると思います。

もちろんですが、その傾向は絶対的なものではなく、現在の最新CPUのように一定レベルの性能をクリアしていることが前提ですので、誤解がないようにしてください。

AI PCが一過性のものなのか?それでもデスクトップPCを食ってしまうほど広まっていくのかはまだはっきりしません。

しかし、マイクロソフトのCopilot+とARMに対する姿勢を見ていると答えはおのずと明らかになるのではないかと思います。

 

 

 

第14世代intelCore i5/7/9シリーズ

 

※ 末尾にFがついているモデルはGPUがありませんのでご注意ください。

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