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>画廊などに作品を展示する作家らが、客から執拗(しつよう)にプライベートなことを聞かれたり、性的関係を求められたりする被害に悩まされるケースがある。「ギャラリーストーカー」などと呼ばれるが、女性だけでなく男性が被害に遭うことも。自身の作品にお金を払ってくれる客のため拒絶しにくいという状況につけ込む手口で、識者は「制度としてきちんと守る仕組みが必要だ」と強調する。
>「ホテルに行かないか」「チューだけでも」。日本画家の福井安紀さん(53)は、30代前半と40代の頃に客の女性2人と同業の男性1人から、そう言い寄られた経験がある。女性のうち1人は、数年間個展に通い、作品も購入してくれる大事なリピーターだった。だが、次第に会場やメッセージで食事に誘われるようになり、性的な関係までも迫られるようになった。福井さんは「その気はない」などと丁寧に断るも、誘いは半年間近く続いたという。誘いを断ることで、自身の活動に影響が出る不安もあり、応援してくれる客はないがしろにはしにくい。
こわひー