まず、Blackwellのリーク情報のまとめ記事にある表を抜粋したものを置いておきます。
グラフィック カード |
RTX 5090? | RTX 5090 alt? | RTX 5080? | RTX 5070? | RTX 5060? | RTX 5050? |
アーキテクチャー | GB202 (GB203 x2) |
GB202 | GB203 | GB205 | GB206 | GB207 |
製造プロセス | TSMC 4NP? | TSMC 4NP? | TSMC 4NP? | TSMC 4NP? | TSMC 4NP? | TSMC 4NP? |
トランジスタ数 | ? | ? | ? | ? | ? | ? |
ダイサイズ (mm2) |
2x ? | ? | ? | ? | ? | ? |
CUDAコア数 (シェーダー数) |
24576? | 20480? | 12288? | 7680? | 6144? | 4096? |
Tensorコア数 | 768? | 640? | 384? | 240? | 192? | 128? |
RTコア数 | 192? | 160? | 96? | 60? | 48? | 32? |
ブーストクロック (MHz) |
2500? | 2500? | 2500? | 2500? | 2500? | 2500? |
メモリ速度 (Gbps) |
36? | 36? | 36? | 36? | 36? | 36? |
メモリ容量 (GB) |
32? | 24? | 16? | 18? | 12? | 9? |
メモリバス幅 | 512? | 384? | 256? | 192? | 128? | 96? |
L2 / インフィニティ キャッシュ (MB) |
128? | 128? | 64? | 48? | 32? | 24? |
レンダリング 出力ユニット数 |
256? | 192? | 128? | 80? | 64? | 48? |
テクスチャ マッピングユニット数 |
768? | 640? | 384? | 240? | 192? | 128? |
ブースト時の FP32演算性能 (TFLOPS) |
122.9? | 102.4? | 61.4? | 38.4? | 30.7? | 20.5? |
メモリ帯域幅 (GBps) |
2304? | 1728? | 1152? | 864? | 576? | 432? |
TDP (W) | 450? | 450? | 320? | 225? | 175? | 125? |
リリース時期 | 2024/10? | 2024/10? | 2024/10? | 2025/1? | 2025/10? | ??? |
リリース価格 | $1,999? | $1,599? | $999? | $599? | $449? | $299? |
これが現時点でのTom’s Hardwareの見解です。
中身を一つ一つ見ていきましょう。
事前の情報では、RTX5000シリーズはTSMC3nmになるといわれていました。
しかし、サーバー向けのGB200がTSMC4NPであることから、RTX5000シリーズもTSMC4NPである可能性が高いのかなと思います。
NVIDIA史上最大の性能飛躍と言われていましたが、この点はかなり怪しくなったといってもよいでしょう。
RTX5090とRTX5080
まず、BlackwellからMCMが採用されていることから、GB202はGB203を2つくっつけたものとしています。
これは正しいと思います。
Ada LovelaceではAD102は18432 CUDAとなっています。
AD103では10240 CUDAとほぼ1/2の数になっていますので、これも現実的なところではないでしょうか。
製造プロセスがTSMC4NPであるならば、AD103の+20%増という数字は説得力があると思います。
RTX5090無印はRTX5090Tiに位置するモデルでこれは2024/10には出ないと思います。
RTX5090ALTがRTX5090無印で、こちらは発売日に出るモデルです。
GB203はフルシリコンで12,288CUDAとされていますが、おそらく生産初期には歩留まりを確保するためにカットダウン率が10-20%程度のダイを使うと思います。
よってRTX5090無印は20,240というのは現実的な数字だと思われます。
なお、AD102のフルシリコンであるRTX4090Tiは結局出ませんでしたので、RTX5090Tiも出ない可能性は高いと思います。
RTX5080に関してはフルシリコンで12,288CUDAですが、実際に製品に搭載されるのは10,240CUDA程度になると思います。
これはAD103のフルシリコンと全く同じ数ですが、NVIDIA的には「それがどうした?」といった感じではないでしょうか。
NVIDIAはシリーズの初期のころは比較的カットダウン率の高いモデルを出しますので、100%フルシリコンのモデルを安価なゲーム向けに積極的に出すことはしないでしょう。
価格に関してはRTX5090は$2500程度になり、日本円で50万円程度になると予想します。
その圧倒的な高価格を正当化するためにメモリは36GBを搭載すると予想します。
RTX5070Ti
RTX4070Tiがあったので、RTX5070Tiはあるのかどうかについてです。
わたくしはこれはないんじゃないかと正直思っています。
理由はAD104が存在していたにもかかわらず、BlackwellからGB204は存在せず、GB205になるといううわさが出ているからです。
RTX4070TiはRTX4080 12GBとして発売するとされて、ユーザーから批判を浴びて急遽変更になりました。
RTX4070Tiを出すならば、RTX5080Ti(従来のRTX5080)、RTX5080(RTX4070Ti相当)になるんじゃないかなと思います。
同じモデルの容量違いで性能の大幅に違うモデルを出すのは市場からは受け入れられないというのはNVIDIAもさすがに学習したのではないかと思います。
RTX5070・RTX5060Ti
GB205を使ったRTX5070です。
Tom’s Hardwareでは7,680CUDAとしていますが、これはNVIDIAの恐ろしさがわかってないなと正直思います。
わたくしの予想では、GB205はフルシリコンで6,144CUDA、RTX5070に搭載されるチップは5,888か5,120CUDAになると思います。
RTX5060TiはGB205かGB206を使い、3,840CUDA程度になると思います。
RTX5060
GB206を使用するRTX5060です。
GB206はフルシリコンで3,840CUDA、RTX5060には3,072か2,560CUDA程度になると思います。
RTX5050
これはどうなのでしょう。
今のRTX3050 6GBからあえて置き換えがあるのかなと疑問に感じます。
RTX5050があるとしたら2,048から1,536CUDAになるのではないかと思います。
以上を踏まえてわたくしが予測したのが以下の表です。
グラフィック カード |
RTX 5090 | RTX 5080Ti | RTX5080 | RTX 5070? | RTX5060Ti | RTX 5060? | RTX 5050? |
アーキテクチャー | GB202 | GB203 | GB203 | GB205 | GB206 | GB206 | GB207 |
製造プロセス | TSMC 4NP? | TSMC 4NP? | TSMC 4NP? | TSMC 4NP? | TSMC 4NP? | TSMC 4NP? | TSMC 4NP? |
トランジスタ数 | ? | ? | ? | ? | ? | ? | ? |
ダイサイズ (mm2) |
? | ? | ? | ? | ? | ? | ? |
CUDAコア数 (フルシリコン) |
20480 (24576) |
10240 (12288) |
7680 (12288) |
5888or5120 (6144) |
3840 (3840) |
3072or2560 (3840) |
2048or1536? |
Tensorコア数 | 640? | 384? | 240? | 184or160? | 120? | 96or80? | 64or48? |
RTコア数 | 160? | 96? | 60? | 46ot40? | 30? | 24or20? | 16or12? |
ブーストクロック (MHz) |
2500? | 2500? | 2500? | 2500? | 2500? | 2500? | 2500? |
メモリ速度 (Gbps) |
36? | ~36? | ~36? | ~36? | 18? | 18? | 18? |
メモリ容量 (GB) |
36? | 16? | 12? | 12? | GDDR6 8? |
GDDR6 8? |
6? |
メモリバス幅 | 384? | 256? | 192? | 192? | 128? | 128? | 96? |
L2 / インフィニティ キャッシュ (MB) |
128? | 64? | 48? | 36or32? | 24? | 20or16? | 12or10? |
レンダリング 出力ユニット数 |
192? | 128? | 80? | 62or54? | 40? | 32or26? | 24or16? |
テクスチャ マッピングユニット数 |
640? | 384? | 240? | 184or160? | 120? | 96or80? | 64or48? |
ブースト時の FP32演算性能 (TFLOPS) |
102.4? | 61.4? | 38.4? | 29.4or25.6 | 19.4? | 15.4or12.8? | 10.3or7.7? |
メモリ帯域幅 (GBps) |
1728? | ~1152? | ~864? | ~864? | 288? | 288? | 216? |
TDP (W) | 450? | 320? | 225? | 200? | 175? | 150? | 125? |
リリース時期 | 2024/10? | 2024/10? | 2024/10? | 2025/1? | 2025/10? | 2025/10? | ??? |
リリース価格 | $2,500? | $1200? | $1000? | $600? | $500? | $450? | $300? |
日本価格 | 500,000 | 240,000 | 200,000 | 120,000 | 90,000 | 80,000 | 50,000 |
今は極端な円安が進んでいますので、日本円に関してはもっと高くなるかもしれません。
一応、代理店チャージを含めて1ドル200円で計算しています。
あまりにも高すぎると考えている方へ
今のNVIDIAはDLSS(つまりAI)込みの性能で価格をつけている節があり、この価格はかなり現実的なものではないかと自分では考えています。
DLSSとレイトレーシングは十分なコア数がないと性能が稼げないという欠点があります。
AIを使えば理論値を大きく超えることも可能であり、すでに3世代目に入ったDLSSは2,000CUDA内外のGPUでもFullHDなら十分な性能を発揮する可能性は高いと思います。
カギになるのはDLSS4で、こちらはおそらく、FP4かFP6が大きく影響してくるとわたくしは考えています。
もしこの予感が当たっているならば、「NVIDIA史上最大の性能飛躍」はシリコンの性能ではなく、AIソフトウェアのパフォーマンスでもたらされるということになります。
ちょっと現実味がないように聞こえるかもしれませんが、RTX4000比で2-5倍程度の性能になるのではないかと考えています。
極端な円安が進みゲーマー受難の時代へ
極端な円安が進んでいます。
年末には1ドル200円に達するのではないかと予想するアナリストもいて、もはや手が付けられない状態になっています。
その中で輸入品の中でも超人気商品であるRTX5000シリーズが割安になるということはほとんど考えられないでしょう。
我々にできることはほとんどありませんが、今のうちからお金をためておくくらいしかないと思います。
まさにゲーマー受難の時代に突入したといってもよいのではないでしょうか。
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