Intelの次世代CPU「Lunar Lake “Core Ultra 200V”」がゲーミングハンドヘルド機に搭載されることが、中国メーカーにより明らかにされた。
IntelのLunar LakeとAMDのStrix Point CPUが競合する次期ゲーミングハンドヘルド機市場
PCWorldが発見したところによると、中国のメーカーであるShenzhen Weibu Information Inc.が、同社の次期ゲーミングハンドヘルド機「GP10」がIntelのLunar Lake CPUプラットフォームを搭載すると明言した最初の企業であるようだ。
同社はGP10ハンドヘルドをComputex Taipeiの製品パンフレットページに掲載し、いくつかの主要な仕様も記載している。
詳細から始めると、このゲーミングハンドヘルドはIntel・Lunar Lake「Core Ultra 200V」CPUを搭載しているが、その詳細は不明だ。
我々は、最近リークされたCore Ultra 5 238VとCore Ultra 5 234Vを含む4つのSKUを知っている。
これらのチップは薄型軽量プラットフォーム向けに設計されているため、同社がハンドヘルド機向けにLunar Lake CPUを活用することは理にかなっている。
IntelのLunar Lake「Core Ultra 200V」CPUに期待されることとして、Lion Coveコア・アーキテクチャに基づく最大4個のPコア、Skymontコア・アーキテクチャに基づく最大4個のLP-Eコア、Battlemageグラフィックス・アーキテクチャに基づく最大8個のXe2-LPG iGPUコア、AIワークロード向けに100TOPsを超える総プラットフォーム・コンピューティングを提供する新しいNPUが挙げられる。
TDPは7~11W、最大15~28Wになると予想される。
デザインは、中央にスクリーン、両サイドに2本のジョイスティックがあり、取り外し可能なフォームファクターが特徴かもしれない。
各ジョイスティックにはトリガーとともに必要なボタンがすべてある。背面には、筐体から熱気を排出するために必要な排気口があるはずだ。
Intel・Lunar Lake「Core Ultra 200V」CPUを搭載したGP10ゲーミング・ハンドヘルドのその他の仕様には、解像度1920×1200、最大リフレッシュレート120Hzの10.95インチ・スクリーンが含まれる。パネルはタッチスクリーンを採用する。
ハンドヘルドは最大64GBのLPDDR5xメモリで構成可能で、7500~8533MT/sで動作するはずだ。
I/Oには、最大2TBのストレージ容量に対応するM.2 2280スロット、USB 4.0 Type-C、3.5mmオーディオジャック、TF SDカード、WIFI機能が含まれる。
現時点では価格や入手方法については不明だが、2024年後半から2025年前半に発売されるものと思われる。
私たちは今年のComputexを訪問する予定なので、このデバイスの詳細を会場から直接入手するつもりだ。
ソース:wccftech – Intel Lunar Lake “Core Ultra 200V” CPUs Coming To Gaming Handhelds
解説:
Lunar Lake搭載の携帯ゲーミングPCがGPDから発売か?
Intel Lunar Lake搭載の携帯ゲーミングPCが予定されているようです。
AMDの PhoenixはASUSやLenovoのような大手AIBが優先され、小規模のAIBには回ってこないといわれていた時期があり、その関係であまりAMD製品を積極的に採用しないメーカーが出てきているということなのかもしれません。
Intel Lunar Lakeの優れている点は
- 省電力用の専用設計
- オンパッケージのLPDDR5メモリ
ということなので、AMDの Phoenixより省電力性能が期待できます。
ただし、バッテリーの持ちというのは様々な要素に左右されるので実機同士で比較してみないと優劣をつけるのは難しいでしょう。
逆にIntelのモバイル用CPUに共通して不安な点は
- iGPUの性能でプレミアをつけているため、高性能なiGPUモデルは高価になりやすい
- ARC A700シリーズで周知のとおり、ドライバの安定性に不安がある
この2点ですね。
ただしWindow市場はすでにIntel vs AMDではなく、ARMもかなり存在感を増しており、Intelは対AMDだけを意識すればよいという状況ではなくなってきています。
気になるのはSnapdragon X Eliteがどこまでゲームが動くかですね。
著名なゲームスタジオやAAAタイトルのゲームはドライバやゲーム自体の対応によりほぼ正常に動くようになっていますが、インディーズゲームやさらに昔のインディーズゲーム、マイナーなゲーム、特にVRのゲームタイトルなどいわゆるニッチなゲームは正常に動かない(正常に表示されない)可能性が高くなります。
Youtubeの動画でARC A700シリーズでもマイナーなゲームタイトルで正常にゲームの表示がされない事例が紹介されています。
こうしたケースはSnapdragon X Eliteでも懸念されるところではあります。
逆に言えばこの辺りを解決しているのであれば、Snapdragon X Eliteはかなりの脅威でしょう。
AndroidではOS側が仮想マシンを用意してハードウェアの差異をかなり吸収してくれますので、ARM陣営はこうした懸念はほぼ初めての経験なのではないでしょうか。
※ その代わりオーバーヘッドが大きく、iOSよりもゲームが快適に動かないとされています。
この辺に関してはちょっと昔のポストですが、このあたりに解説があります。
このあたりのQualcommの手腕はどの程度のものなのかは気になるところです。
どんなに優秀なレビュワーでもこういった安定性に関することは多くの人の手に渡らないとなかなか出てこない情報だと思います。
そのため、ARM Windowsでの本命ハードはNVIDIA製品だとわたくしは考えています。
2025年(つまり来年)以降Qualcomm以外のメーカーもWindowsが動くARM製品を出すことができるとされています。
NVIDIAもすでに製品を計画しているとされていますが、Switchに搭載されるようなSoCがPC向けに出ることになれば、NVIDIA印のPCというものが出てくる可能性があるということになります。
コンシュマー向けのCPUに関する手腕はどの程度なのかわかりませんが、iGPUやドライバの出来に関してはやはりNVIDIAが頭一つ抜けるという形になると思います。
次点が当然AMDで、そのあとにIntelやその他のARM陣営が続くという形になるとわたくしは考えています。
ただし、前述のとおり、Snapdragon X Eliteでマイナーなゲームやインディーズ、オールドゲームなどが正常に動くようであれば、かなりの脅威になると思います。
Intelが鳴り物入りでA700シリーズを出しましたが、実際に出てきて製品を使って見た方はずっこけたと思います。
一番重要なのは製品の安定性で、そこを上げていくには長い時間がかかります。
それは痛いほど実感しているのではないでしょうか。
翻ってLunarLakeの携帯ゲーミングPCも手放しには推奨できないかなと思います。
今まで何度も繰り返し書いていますが、ゲーム用のドライバはある程度まで最適化が進むと今度は個別のゲームに対するノウハウの集合体になります。
こうしたことは「どれだけゲーミング市場に真摯に向き合ってきたか」が問われます。
今までゲーミング市場をおざなりにしてきたならば、やはりどこかでツケを支払わされるということになるのではないでしょうか。
第14世代intelCore i5/7/9シリーズ
※ 末尾にFがついているモデルはGPUがありませんのでご注意ください。
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