- 欧州株、序盤は上昇も勢い失速
- 英国インフレ率減少が利下げ期待を呼ぶ
- 地政学的リスクと米金利不透明性が重し
欧州株式市場は水曜の早い段階で強い滑り出しを見せたが、その後勢いを失いました。STOXX 600指数は序盤0.8%増となりましたが、終わりにかけてはわずか0.1%の上昇に留まりました。
フランスCAC 40指数は0.6%アップ、英国FTSE 100指数は0.4%増となり、ドイツDAX指数は開始値以上で僅かに終了しました。
英国の消費者物価指数が3月に3.2%へと下がり、2月の3.4%から減少したことが、市場に好感されました。この下降は、イングランド銀行が年内に基準金利を下げる可能性を示唆しています。
また、ユーロ圏のインフレ率が20ヵ国で減少し、2.6%から2.4%へと落ち込んだことで欧州中央銀行(ECB)の6月の利下げ予想が浮かび上がりました。
ただし、地政学的不安や米国の金利の先行き不透明さが、さらなる市場の上昇を抑えました。
それでも、アディダス社の株は第1四半期の結果が好調で、年間予想を上方修正したことで8.6%の大幅な上昇を見せました。
急成長を遂げるファッション小売りのASOSも、新たなCFOの任命と合わせて、年間予想を維持しており、株価は4.9%上昇しました。高級ブランドのLVMHも初四半期の収益予想をわずかに下回りましたが、株価は2.8%増となりました。会社は特に中国市場に期待を寄せています。
一方で、オランダの半導体製造大手ASML Holdingは初四半期の予約数が期待を下回り、株価は6.7%減少しました。
配達サービスのJust Eat Takeaway.comも、第1四半期の注文減少により4.5%の値下がりとなりました。
情報提供:InstaForex Company – www.instaforex.com
英国のインフレ率の下降が金利引き下げの期待を作り、いったん株価は上がりました。けれども、米国金利の不確実性と地政学的リスクが、その後の市場の動きにブレーキをかけている感じです。アディダスやASOSは好調で株価も上がったけど、ASMLやJust Eat Takeawayは残念ながら予想を下回ってしまいましたね。
欧州の株は最初は好調だったんだけど、途中で勢いがなくなっちゃったよ。
消費者物価の指数が下がったから、英国は金利を下げるかもしれないって期待が出てきたんだ。
ただ、米国の金利がどうなるかわからないし、世界情勢も不安定だから、市場は全体としては慎重な様子。
個別の企業では、アディダスやASOSがいい結果を出して株価が上がったけど、ASMLやJust Eatは残念ながら予想を下回って株価が下がっちゃったね。