むしろここから日本史上最大の賠償金請求にもってくべき
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— NewsSharing (@newssharing1) January 17, 2024
政権に切り捨てられた新型コロナ感染症「専門家」たちの悲惨な末路…なぜ尾身茂も西浦博も感謝されなかったのか
1月17日に緊急出版される広野博嗣『奔流 コロナ「専門家」は、なぜ消されたのか』(講談社)が発売前から話題になっている。当事者である西浦博氏自身が、自身のXで「自分で言ったこととはいえ、この国に関するエピローグの締めくくりを読んでつらい気持ちになってしまいました」と語っている。【Yahoo!】
政権と世論に翻弄されながら危機と闘ったコロナ感染症「専門家」たちの悲劇とは何だったか? 弩級ノンフィクションの一部を紹介しよう。
英国の「その後」はなぜ日本と段違いなのか
西浦博が「完全にディフィーテッド(敗北)」と悔しそうに総括したこともあった。それは政府に参画して分析を提供する専門家の層の厚みにおいて、疫学の先進国に彼我の差を見せつけられたことだ。22年2月に世界に先駆けてコロナの規制を全廃した英国は「その後」が優れていたという。
「緩和の後、英国は1年以上にわたってオックスフォード大学やケンブリッジ大学が国家統計局に協力をして、何万人という登録ボランティアに4週間に1度、PCR検査を実施しています。〈現時点で人口のどれだけが感染しているか〉〈新たな変異株がどれだけ感染させやすいか〉といったリスク評価をモニタリングするんです。
何十億というお金が必要ですが、データ分析を通じリスクを直視しつづける、という姿勢を国として見事に継続しています。日本では僕も調査研究プロジェクトの申請を出しましたが、数億の助成も獲得できません」
単にプロジェクト1つの話に止まらない。
「英国は研究人材の層が分厚くあって、国がそれをバックアップしているのです」
英国には前出の首席科学顧問パトリック・バランスを座長に設置されている緊急科学的助言グループ(SAGE=Scientific Advisory Group Emergency)の下に、SPI‒MO(Scientific Pandemic Influenza Group on Modelling, Operational sub-group)という数理モデルを操る専門家による分析や流行予測などに関する分化会が置かれていた。
その厚い人材の層を前に、分析の質量ともに「コテンパンにやられた」と西浦は言った。
「SPI‒MOには6十人の助教クラスが入っていますが、助教といってもそれぞれが自分の研究チームを持っている実力者で、野球に例えればメジャーリーグの1軍に登録されるような人たちです。彼らの危機時の分担が決まっていて、流行がくれば普段の手を止めて分担できていて実に優れたレベルの分析を出してくる。それに対して日本は僕の教室1つだけ。必死に研究していますけど、追いつけないですね。恥ずかしいかぎりです」
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