中国のしたたかさを感じさせるメーカー「NETA」
タイの自動車市場で急速に存在感を高めているのがBEV専業の自動車メーカーであるNETAだ。昨年のバンコク国際モーターショーで初出展したときには小さなブースを展開するだけだったが、今回のショーでは日産、マツダ、スズキ、いすゞなどに匹敵するくらいのスペースを確保していた。
NETAが存在感を高めているのは、タイのBEV市場で良く売れているためだ。2023年の販売実績は、車種ではNETAのVがBYDのATTO3に次いで2位、タイの自動車市場でBEVとしては20%近いシェアを持つ。
メーカー別でもBYD、MGに次ぐ3位の座を占めているという。NETAの車種ラインナップは55万バーツで販売されているVを筆頭に、比較的コンパクトで低価格の車種を揃えていることだ。
売れ行き好調なVは、バンコク市内でも見かける機会が多くあり、まだ良く知られていない新興の自動車メーカーとはいえ、なかなかあなどれない存在がNETAである。今回のショーには改良を受けたV-Ⅱが出展されていた。
NETAはタイ市場で直接生産を始めるのではなく、タイの現地企業であるバンチャン・ゼネラル・アセンブリ―(BGAC)という会社に生産委託をし、2023年12月から生産が開始されている。また、販売・サービス面では国営石油会社系の企業と提携しており、中国メーカーのしたたかさを感じさせる会社である。
NETA V-Ⅱ
2024 バンコク国際モーターショーレポート概要& BYD編