ロシアは独自のゲーム産業の構築に前向きだ。
ロシア産業貿易省は、3月に出されたウラジーミル・プーチンからの指令を受けて、ゲーム機を開発する企業を積極的に探している。
同省はまた、このプロジェクトに必要な資源や支援策を決定するため、企業やその他の部門と協議している、と3DNewsは報じている。専門家は、多大な時間と投資が必要であるとして、政府の補助金なしでのプロジェクトの実現性を疑っている。
ロシア産業貿易省は、大統領令に従い、国産ゲーム機の開発に着手し、市場参加者と必要な支援策を協議している。
専門家たちは、政府からの多額の補助金なしでのプロジェクトの実現性に懐疑的だ。
彼らは、マイクロソフトのXboxやソニーのプレイステーションに匹敵するゲーム機を生産できるロシア企業は現在のところ存在しないと指摘している。
プレイステーションやXboxのようなゲーム機は通常、原価に近い価格で販売され、ソニーやマイクロソフトはゲームコンテンツから利益を得ている。
より初期開発費のかからない代替案として、外出先でのゲームに適したフォームファクターのポータブルPCであるValve Steam Deckのようなデバイスの開発や、スマートTV用のゲーム「スティック」の開発なども検討されていると報じられている。
政府は6月15日までに、「据え置き型および携帯型ゲーム機の生産、ゲームやソフトウェアをユーザーに提供するためのOSやクラウドシステムの構築について検討する」ことになっている、とRBCは報じている。
実際、ロシアには現在3つの主要な国内クラウドゲームプラットフォームがある: VK Play、MTS Fog Play、YandexのPlus Gamingサービスである。
「対応する決定が下された場合、ゲーム機の開発プロセスは、ゲーム機のためのゲームの開発または適応と同期させる必要がある」と、同省の広報担当者は述べたと報道されている。
RBCが引用したロシアの専門家によると、プロジェクトを成功させるためには、高予算のタイトル12本程度を含む、さまざまなジャンルのゲーム約150本が必要になるという。
今後、1台500ドルから600ドルの価格で、少なくとも2000万台の販売を確保する必要があるという。
しかし、あまり売れていないマイクロソフトのXbox Oneでさえ、全世界で約2850万台が販売された。
ロシア、ベラルーシ、カザフスタンで高価なゲーム機を2000万台売るのは不可能なミッションかもしれない。
ソース:Tom’s Hardware – Russia continues work on homegrown game console despite technology and scale issues
解説:
ロシア、なぜか国産ゲーム機の開発にこだわる
国にとってそれほど重要な産業のようには思えませんが、ロシアはなぜか国産ゲーム機の開発にこだわっているようです。
元記事の終わり近くに興味深い数字が並んでいます。
ゲーム機を成功させるにはAAAタイトル12本、ゲームタイトル150本が必要とされています。
AAAタイトル12本が何を指しているのかわかりませんが、おそらく独占タイトルという意味ではないかと思います。
1台500-600ドルの価格で2000万台を売る必要があるとも書いてありますね。
PS5が500ドルで販売に苦戦しているところを見ると、ロシア、ベラルーシ、カザフスタンなど言うあまり平均所得の高くない国で2000万台を売り上げるのは難しいとわたくしも思います。
PS5世代に入ってもうゲーム機のビジネスモデルというのは半ば崩壊していると思うのですが、ここまでしてロシアが国産ゲーム機にこだわるのは意外ですね。
ロシアのAAAタイトルというとMetroシリーズが真っ先に思い浮かびます。
果たしてロシアの国産ゲーム機は日の目を見るでしょうか。
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