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>太平洋戦争中、「武蔵」や「大和」と並ぶ日本海軍の主力艦として建造されながら、その記録がほとんど残っていない、まぼろしの空母がある。その名は「信濃」。出港からわずか17時間で沈没し、1400人あまりが命を落とした事実は当時の日本軍によって「なかったこと」にされた。
>しかし、おびただしい数の溺死体が海面に浮かぶ悲惨な光景は、79年が経とうとする今も元乗組員の脳裏には鮮明に焼き付いている。95歳になった元乗務員は、怒りを滲ませ、静かに語る。「亡くなった人たちまで歴史から消されてしまった」。