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PR TIMESが主催する多数の食品メーカーが一堂に会する合同試食会 「おいしい博覧会」が4月の「春」に続いて、第2回目となる「夏」が先日開催されました。

前回は出店されたメーカー各社を網羅的にご紹介しましたが、今回は和歌山県の「梅」をテーマにした展示を中心に、前回取り上げていないメーカーを取り上げました。
ちょっと心苦しいのですが、取材時間の関係で、取り上げていないブースや写真だけでのご紹介となっているブースもあります。

 

 

会場は今回も4つのテーマにわかれて展示されていました。

 

 

1.リバイバルフード
形を変えながら、日本の食卓を支えてきたロングセラー商品を紹介していました。

 

 

2.ビヨンドフード
新製法や新技術を利活用。各企業が考える「食」の未来の姿を紹介していました。

 

 

3.夏対策フード
1年の約半分が夏日予想の2024年。暑さを乗り切る「食」のアイディアを紹介していました。

 

 

4.クラフトグルメ
ユネスコ無形文化遺産に「和食」が登録されて10周年。
日本の「食」を支える職人たちの技が光る、グルメが集結していました。

 

日本気象協会のセミナーに登場する「気温によって食品の売上が変わる」食材の一例。

※詳しくは、Weather X という日本気象協会の「Weather as a Service」を紹介するウェザーマーケティング情報メディアをご覧ください。

 

また、日本気象協会 現役気象予報士が登壇された「日本の夏の暑さと食べ物との関係性について」をテーマにしたセミナーや、早稲田大学院 准教授・下川哲さんが「食糧経済学からみる“未来の食卓”予想」をテーマとした基調講演を行われていました。

 

特別企画として、「梅展」 produced by 和歌山県庁では、 収穫面積の減少や、作り手の高齢化、そして若者の「梅離れ」も課題になっている 日本を代表するフルーツ「梅」の魅力を、「梅展」のブースで展示・発信していました。

 

和歌山県農林水産部食品流通課 主査 橋本真明さん

 

橋本さん:

こちらのブースでは、梅の加工品を14種類ほど提案させていただいています。

スタンダードな梅干しから梅のデザート、梅のジャム、梅のシロップなどを展開しています。

梅のシロップは、水で割ってもらうと梅ジュースになります。

和歌山県の梅は、日本の中で6割を超えて全国一の生産量を誇ります。

 

 

- 高級な梅干しというのは、普通の梅干しとどの点が違うのでしょうか?

 

橋本さん:

大きさや、キズがないかどうか、潰れ梅のように潰れていたり、皮が破れていたりしていないかどうか、シミがないかどうか、という点が違います。

また、業者によっては、調味液(味付け)にこだわりのあるものもあります。

個包装でギフト用に作られた梅干しです。

 

 

橋本さん:

こちらは一般的な家庭の食卓に並ぶような梅干しで、ハチミツ漬けやしそ漬け、かつおの風味を付けた梅干しです。

 

 

橋本さん:

写真中央の梅干しは、梅と塩だけで漬けたものです。いわゆる、白干し梅と呼ばれるものです。

写真左の梅干しは、それに紫蘇を加えて色が付いたものです。

写真右の梅干しは、リンゴ酢などのお酢で作った梅干しです。

お塩は使っていませんが、梅由来のナトリウムが含まれているため、パッケージには、約0.1%という表記はしています。

 

 

橋本さん:

写真中央の とまと梅は、デザート感覚で食べられる梅干しで、糖度の高いフルーツミニトマトの果汁で漬けている梅干しです。

トマトの甘みと風味と梅の酸味がマッチして、デザートとして食べる梅干しです。

写真右の みかんこい梅は、みかん果汁で漬けている梅干しです。こちらのほうがより甘みがあります。

 

 

橋本さん:

写真左は、梅シャーベットといって、塩分3%で塩分控えめですが、凍らせて食べると美味しい梅干しです。

写真右は、梅短冊といって、梅肉部分を薄く延ばして短冊状にした商品です。

 

 

橋本さん:

写真右は、生梅ジャムです。

写真左は、梅シロップです。梅干しは、梅にお塩を入れて作りますが、梅に氷砂糖とリンゴ酢を入れて作ります。

これを水や炭酸で割っていただくのも良いですし、個人的には牛乳で割っていただくのがお勧めです。

 

 

橋本さん:

こちらは、食べ物ではなく、有機栽培の梅の木を使った燻製のチップです。

梅の枝が毎年大量に出てくるので、どうしても伐採する必要があります。

余ったものを燻製に利用した商品で、このチップで燻製にすると、独特の酸味が食べ物に付きます。

 

 

橋本さん:

地理的表示(GI: Geographical Indication)で認証されている和歌山梅酒の一部を展示しています。

梅酒で多いのは、梅を使わずに香料や酸味料を使って漬ける梅酒があるのですが、そうではなく、実際に和歌山で収穫された梅を使って作った梅酒です。

日本酒で漬けたり、ブランディーで漬けたり、醸造用アルコールで漬けたり、使用している梅の品種が違っていたり、砂糖や梅の量が違っていたり、果肉の入っているにごり梅酒や、9年以上熟成させている長期醸造させている梅酒など、メーカーごとに味の違いがかなりあります。

 

続いては、ホテルニューオータニの黒毛和牛銀座ビーフカレーパンのブースです。

 

 

使っているルーはコーヒーショップ パティスリー SATSUKIの銀座カレーのスパイシーなルーをもとにカレーパン用に仕上げたものです。

ホテルニューオータニは、今年 9月で 60周年を迎えるにあたり、素材を1から見直して今年の 5月にリニューアルしました。

お肉も黒毛和牛を使用し、パン職人が一つずつ手作りで包んでいる、1個 1620円もする高級なカレーパンになっています。

ホテルニューオータニ館内のパティスリー SATSUKIで販売しています。

 

次は、冷凍食品の N’s DELI (エヌズデリ)です。

 

写真右 株式会社ティエフケー クリナリーオペレーションズ 総料理長 有働 政博さん

 

飛行機の機内食を提供している sats TFKという会社の冷凍食品で、自社オンラインサイトで販売中です。

親会社がシンガポールの satsという会社で、本格的なアジアの料理を中心に提供しています。

日本では、去年 2023年の 11月から提供開始しています。

 

 

写真右の ラクサ麺は、シンガポールの屋台などでも一般的に売られている有名な麺料理で、エビの香りとココナッツミルクでスープが濃厚で美味しいものです。

 

 

その他にも写真中央下のチキンのダムビリアニなどは航空会社の機内食で提供しています。

日本人の口に合わせるというよりも、現地の味に近いものを提供できるようにしているそうです。

 

次は、キユーピーのブースです。

 

実際に大分のバジル農家から空輸したバジルもブースに展示されていました。

 

一瓶にこれだけのバジルが使用されています。

 

 

大分県の国見町のバジルを手摘みして原料にしたクラフトグルメを展示していました。

イタリアジェノバ地方と大分県の気候がだいたい似ているということで、実は日本のバジルの一大産地が大分県です。

キユーピーもバジル農家から直接原料を調達してペーストにして商品化しています。

パスタソース売り場で販売されていますが、パプレーゼで使われることも多いため、トマトと一緒に関連販売されることもあります。

 

続いて、美十の京ばあむのブースは、京都ならではの洋菓子をつくりたいとの想いで作られたそうです。

 

 

定番の抹茶と、限定のほうじ茶の2種類が展示されていました。

 

次は、永谷園のブースです。昨年取材した「永谷園 秋冬新商品プレス発表会・試食会」 の記事にもご登場されている松田康汰さんが、あさげの説明をされていました。

 

松田康汰さん

 

 

リバイバルフードのエリアということで、発売から 50周年をむかえた あさげが展示されていました。

あさげは、現在、生みそタイプと粉末タイプがありますが、最初に出したのは、粉末タイプです。

その 11年後に生みそタイプの販売を開始しました。

生みそのほうが、リアルなイメージで美味しそうというイメージがあると思いますが、実は粉末タイプのほうが美味しいそうです。

生みそタイプは保存のためにアルコールを少し加えてあり、風味に少しアルコールが加わってしまいます。

粉末タイプはアルコールが入っていないことと、香り立ちが良いという点が美味しい理由です。

また、生みそタイプは、味噌と具が2つに分かれていますが、粉末タイプは、お椀に入れてお湯を注ぐだけで簡単にできるというメリットもあります。

 

農心ジャパンのブースでは、ハラール認証を獲得した「辛ラーメン バケツカップ(スパイシーチキン味)」を展示していました。

これまでの辛ラーメンとは使用している香辛料が違っていて、カレーっぽい風味が特徴です。

 

 

続いては、カルビーかいつかスイートポテト株式会社のブースです。

 

 

茨城県霞ケ浦で、さつまいも専門の卸売問屋として最大規模の会社です。

主に、スーパーの店頭の焼き芋機に生芋を出荷していますが、規格外の小さいさつまいもは、冷凍 焼き芋に、大きいさつまいもは、干いもに加工して販売しています。

紅天使というブランドいもを展開していて、焼き芋に関しては、非常に濃厚な甘さ、ねっとりとした食感が特徴です。

市販もしていますが、カルビーのお菓子として、セブンイレブンやファミリーマートで販売もしています。

 

再び、ホテルニューオータニのブースですが、今度は、ホテル最上階に位置する絶景ビュッフェダイニング「タワーレ ストラン」で提供されているヴィーガンメニューです。

 

見た目もヴィーガンメニューとは思えないメニューの数々。

 

従来からいろいろな食品会社とプラントベースフードを展開はしてきていたのですが、よりビュッフェのレストランのヴィーガンメニューとして充実させました。

最近は、外国人の方も増えてきて6割以上が外国人となっていることもあり、また、日本国内でもヴィーガンレストランが増えてきていることもあり、ビュッフェでヴィーガンも一緒楽しんでいただけるようなメニュー構成にしました。

プラントベースフードは味がちょっと、というイメージがあったと思いますが、最近は食品会社のいろいろな研究で新しいメニューを開発されて、通常と同じ美味しさが楽しめるようになっています。

 

次は、森永製菓のブースです。

 

森永製菓 コーポレートコミュニケーション部広報グループ 渡辺啓太さん

 

 

渡辺さん:

「1チョコ for 1スマイル」は、2008年から続けている活動です。これまでに約 3億2千万円の寄付をしています。

具体的にどんな活動をしているかと言いますと、2つあります。

1つは、カカオ生産地は貧しい生活をしていて、子供たちも働かざるを得ない状況になります。

そこに年間を通した寄付と、年に1回 1か月程度特別期間に森永製菓の対象商品を1個買うと1円をカカオの生産地の子供たちに寄付するという取り組みをしています。

日本の子供たちがチョコレートを食べて、カカオの国の子供たちの笑顔につなげていきたいということで「1チョコ for 1スマイル」という名前になっています。

2008年当時、小学5年生だった子供が、大学生になって来日して横浜の鶴見工場に来たこともあります。

私も昨年、ガーナに行って、チョコレート製品を現地の子供たちに渡してきました。

ガーナの子供たちはチョコレートを食べたことがない人がほとんどです。

貧困のため、高級なチョコレートを食べられないということもありますし、冷蔵庫がない家庭が多くチョコレートを保存することができないという状況でもあります。

みんなのおかげで、美味しくチョコレートを食べていることを子供たちに話してきました。

 

続いて、あみ印食品工業のブースに来ました。

 

 

ラーメンから麺を抜いたスープ部分だけを商品にしてスープだけを楽しんでいただける、名前もずばり、NO MENという商品です。

昨年の 11月に、あごだし醤油、博多とんこつ、地鶏風しおの 3シリーズを出しました。

7月 10日に発売するのが、老舗のみそと、シビ辛スープの 2シリーズです。

130mlのお湯を注ぐもの(通常ライン)と、110mlのお湯を注いで濃厚な味を楽しんでいただくもの(のんべえ ライン)の2通りがあります。

のんべえ ラインは、お酒を飲んだ後におすすめで、酔った時には濃い方が旨いということで開発しました。

試飲した方へアンケートしてみると、のんべえ ラインのほうが好きな方が多いようです。

このまま飲んでいただくだけでなく、ごはんを入れてリゾット風にしてみたり、春雨を入れてダイエットに使ったりされているという声を聞きます。

また、キャンプ飯に重宝しているという声も聞きます。

 

カゴメ2foodsがコラボした Ever Eggのブースもありましたが、Ever Eggは何回か記事で取り上げてきていますので、今回は、写真だけにとどめておきます。

 

 

最後は、アサヒ飲料アサヒ 颯(そう)のブースです。

 

 

発売して2年目を迎えて、もっと多くの人に颯を知ってもらいたいと思い、出展したそうです。

5月に取材した十六茶のように認知度が高まると良いですね。

 

冒頭でも書きましたが、今回は、和歌山県の梅展を中心に記事にしましたが、取材時間の関係でお伝えしきれなかった商品やメーカーについては、また機会があれば、取り上げたいと思います。

 

(取材協力: PR TIMES、取材: 森川 創)