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岸田文雄首相の自民党総裁任期満了まで4カ月を切った。

派閥解散の混乱の中で注目されるのは、「小石河」と総称される石破茂元幹事長(67)、河野太郎デジタル相(61)、小泉進次郎元環境相(43)の動向だ。いずれも知名度が高く次期衆院選の「顔」として期待する声がある。

令和3年の前回総裁選では河野陣営で共闘し、首相と争った3氏は今、それぞれの立場を模索している。

石破氏「いまの首相・総裁では駄目」

石破氏は2日放送のBSテレ東番組で、総裁選への出馬意欲を問われ「その時になってみないと分からない。まだ6月になったばかりだ」と含みを残した。

首相は総裁任期中の憲法改正を公言しているが、以前から改憲にこだわりをみせてきた石破氏は「いまの首相・総裁では駄目だということだ。そうすると、次の総裁選は誰をやるのかという話だ」と周囲に語った。

報道各社の世論調査の「次の首相・総裁候補」でトップを走る石破氏だが、過去4度挑戦した総裁選では国会議員の支持が広がらず苦杯をなめた。仲間づくりが長年の課題だ。

意欲を封印する河野氏

河野氏は表向き次期総裁選への意欲を封印している。現職閣僚だけに、首相が再選を目指す場合、弓を引く形での出馬は難しいとの指摘もある。

別のハードルもある。所属する麻生派(志公会)を率いる麻生太郎副総裁の意向だ。麻生氏は首相を後見人として支える一方、茂木敏充幹事長については「(岸田首相でないなら)茂木氏でもいいのではないか」と周囲に語る。上川陽子外相を評価する発言をして「ポスト岸田」候補に引き上げることもしている。

キングメーカーとして「手札」が豊富な麻生氏だが、河野氏の将来への言及は乏しい。両氏は5月21日、東京都内で会食した。麻生氏は総裁選の話題について周囲に「出なかったな」と話した。麻生派内ではベテランを中心に河野氏に対する厳しい評価が定着している。

河野氏は前回総裁選で同じ神奈川県選出の菅義偉前首相の支援を得た。麻生氏と菅氏の関係は良好ではなく、「片方を頼れば、もう片方は敵に回る」(自民ベテラン)というジレンマを抱えている。

「ライドシェア」で存在感みせる小泉氏

「小石河」最年少の小泉氏は5月31日、国会内で首相と面会し、一般ドライバーが自家用車を使って乗客を有償で運ぶ「ライドシェア」の全面解禁に向けて年内にも結論を出すよう迫った。これに茂木氏が賛意を示し、小泉氏は存在感をみせている。

若手議員が「自分から動けば勝てる」と期待する一方、「政治とカネ」の問題で自民が逆風にさらされる中、中堅議員は「火中の栗を拾わないのではないか」と話す。父の小泉純一郎元首相は進次郎氏に対し「50歳になるまで出さない」と言い渡しているという。

「小石河」の再結集も焦点だ。河野氏周辺は「前回の支援が『借り』だとしても、党内で孤立する石破氏に今回付くメリットがあるのか。そんな義理人情はない」と語る。石破氏側も「ない。貸し借りじゃない」と否定的だ。

自民重鎮は「前回は岸田氏や麻生氏らに対抗する非主流派が菅氏の下でまとまっただけだ」と断じ、こう続けた。「そもそも固い結束があったわけじゃない。どう生き残るかを考えた結果が『小石河』だった」(末崎慎太郎)

引用元 https://www.sankei.com/article/20240604-YPOTZNNNV5PGRD4QCEY3MDOGKA/

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