NVIDIAのAI GPU供給がようやく改善され、その主要顧客であるデルがAIサーバーの納期が大幅に短縮されたと報告している。
デル、NVIDIAのAI GPUラインアップでAIサーバーの納期が大幅に短縮されたことを目撃、サプライチェーンの強化が寄与
2023年はAIがブームになり始めた年であり、爆発的な需要がありながら供給が限られていたため、AI GPU不足が業界にどのような旋風を巻き起こしたかは周知の通りである。
これによりサプライチェーンが混乱し、 NVIDIAのような企業は 膨大な受注残に直面し、納期が大幅に伸びた。
しかし、デル台湾のジェネラル・マネージャーは、今後の供給に対して非常に楽観的な見方を示しており、AIサーバーの納期が40週間からわずか8〜12週間に短縮され、状況が改善したことで50%減少したと主張している。
台湾経済日報の報道によると、デルの関係者は、同社がAIサーバーに対する大量の需要を経験していることを明らかにした。
その結果、WistronやLITE-ONのような関係パートナーは、単に巨大な注文の流れによって莫大な収入を得ている。
デルはメインストリームのAIサーバー市場シェアの24.5%を占めるに至っており、この分野でのリーディング・カンパニーになると同関係者は考えている。
この納期短縮の背景について、同関係者は、NVIDIAが最近大規模な改善を目の当たりにしていることを明らかにした。
さらに、TSMCのような既存のサプライヤーも生産能力を大幅に拡大した。
このような努力の積み重ねにより、供給はより強固なものとなり、AI市場の全体的なプラス成長をもたらしている。
当初はNVIDIAのサプライチェーンに欠陥があったため、同社は誇大広告を適切な方法で活用することができなかった。
Blackwellのような将来のアーキテクチャのリリースにより、我々はより良い状況を目の当たりにすることになるだろう。
解説:
NVIDIA AI/ML GPUが大幅な納期短縮
飛ぶように売れているといわれているNVIDIAのサーバー向けAI/ML製品の納期が大幅に短縮されたようです。
40週間から8-12週間ということですから、10か月から2-3か月とかなり現実的な数字になったといっても差し支えないでしょう。
TSMCを含めたNIVIDIA側の供給能力向上がその要因とされています。
このあたり、AMDのMI300シリーズやIntelのGaudi3の売り上げにどのような影響が出るのかは興味深いところです。
納期が厳しかったので飛ぶように売れていたようですが、今後はTCOも含めたコストで戦っていくということになるのでしょうか。
NVIDIA製品とAMD、Intelの差はAI/MLの標準となってしまったCUDAが使えるかどうかという差なので、この点を解決するのはソフトウェアに投資するしかなく、こうなると先行しているNVIDIAに追いつき追い越すのはかなり難しいです。
AMDはROCmで、IntelはOneAPIでCUDAを超えようとしていますが、今のところその試みはうまくいっているようには見えません。
AMDはROCm6.0+MI300である程度形になっているように見えますが、Intelはソフト側が機能しているように見えてもハード性能や安定性が厳しいように見えます。
特にゲーム用のGPUを見ているのでなおのことそのように感じるのでしょう。
いずれにしても、現在のAI/ML市場ではNVIDIA製品以外の選択肢はほとんどなく、AMDやIntelが製品を出してもNVIDIA製品の順番待ちの列から外れることができなかった企業にとっては朗報なのではないでしょうか。
中国がゲーム用から大量調達していますので難しいと思いますが、来たるGeforce5000シリーズに対する影響も小さくなってほしいところです。
アメリカは責任をもって、中国が買い付けているゲーム用Geforceを中国への輸出禁止にしてほしいところです。(苦笑。
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