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AMDは、次世代Strix Point APUに搭載されるRDNA3+ iGPUに、エントリーレベルのディスクリートGPUに匹敵する性能をもたらすという新たな噂を発表した。

AMDは次世代Strix Point APUに搭載されるRDNA 3+ iGPUにエントリーレベルのディスクリートGPU性能をもたらす

AMDのStrix Point APUは、全面的なオーバーホールとなり、あらゆる面でまったく新しいコアIPが投入される。

CPU側はZen 4コアに、GPU側はRDNA 3+コアに、NPU側は最新のXDNA 2「Ryzen AI」アーキテクチャにアップグレードされる。

※ Zen5の間違いかと思われます。

そのほか、Strix APUには、標準的なモノリシック設計とプレミアムチップレット設計の2種類の構成が用意される。

AMDはモノリシック型を「Strix Point 1」、チップレット型を「Strix Point 2」と呼ぶ。どちらも同じアーキテクチャを採用するが、構成は大きく異なる。

チップレット・デザインは、エンスージアストPC向けに設計されたものであり、APUの性能を次のレベルに引き上げる一方で、標準的なモノリシック・デザインもグラフィックス性能の面で改善されるため、注目すべきものであることは、その名前からもわかるだろう。

先日、AMDとIntelのアーキテクチャに詳しいインサイダーである@Xinoasassin氏が、Strix Point APUに搭載されるRDNA 3+ iGPUは、エントリーレベルのディスクリートGPUソリューションに匹敵する性能を備えていると述べた。

Xinoは、12コンピュート・ユニット構成の場合、22~24WのTDPに制限された3DMark Time Spyで約3,150点の評価を得ており、フル構成の場合、同じベンチマークで4,000点近くを期待できると述べている。

AMD Ryzen 8050 Strix Point Mono 期待される機能:

  • Zen 5(4nm)モノリシック設計
  • ハイブリッド構成で最大12コア(Zen 5 + Zen 5C)
  • 32 MBの共有L3キャッシュ
  • 50WでPhoenixより35%高速なCPU
  • 16 RDNA 3+コンピュートユニット
  • 128ビットLPDDR5Xメモリコントローラ
  • XDNA 2エンジン統合
  • ~25 TOPS AIエンジン
  • 2024年後半発売予定

比較のため挙げると、AMD Radeon 780M(RDNA 3)iGPUは、同じTDPのTime Spyベンチマークで約2300~2400ポイントを提供し、ノートPCのピークTDPでは平均約2800ポイントです。

また、同じチップは、制約のないデスクトップのTDPをフルに使用した場合、平均約3300~3500ポイントを記録します。

同じTDPの場合、約35%の性能向上となり、同じアーキテクチャに若干のチューニングを施し、クロック速度を高速化したものにとっては素晴らしいことだ。

AMD Radeon RX 6400とNVIDIA GeForce RTX 2050のディスクリート・ノートブックGPUも、3DMark Time Spyで平均3500ポイント前後を記録しており、どちらのGPUもより高いTDPで動作しています。

3DMark Time Spy Graphics (高いほうが性能が良い)

 

ハイエンドのStrix Pointモノリシック・ダイに搭載されるAMD RDNA 3+ iGPUのフル16コンピュート・ユニット構成は、GeForce RTX 3050 GPU(35~50W)に匹敵するはずで、メインストリーム・ゲーミング・セグメントにとって素晴らしいものになるでしょう。

AMDのRDNA 3 iGPUは、すでに統合スペースで非常に強力なパフォーマンスリーダーシップを発揮しており、IntelのArc Xe-LPGアーキテクチャなどと競合し、大半のゲームタイトルで先行している。

ドライバサポートも充実しており、レイトレーシング、FSRアップスケーリング、FSRフレームジェネレーションなどの機能も素晴らしい。

次世代RDNA 3+グラフィックス・アーキテクチャがサポートするさらなる改善と技術革新が見られるだろう。

最近、AMDのRDNA 3+グラフィックス・アーキテクチャはRyzen APUで2027年まで存続すると報告された。

この先、Vega iGPUで見られたような最適化が見られるかもしれない。

また、CPUとGPUの両方の性能を高めるのに役立つ、より大きなキャッシュなどの他の技術が搭載されると予想されていたため、AI PCの流行がこれらのチップの一部を弱体化させた可能性があることも報告した。

より大きなiGPUを搭載することは、帯域幅のスケーリングという代償も伴う。

GPUはより高い帯域幅を必要とし、できることは限られています。

可能性のある解決策は、ディスクリートGPUで使用されるInfinity Cacheのようなオンダイキャッシュを実装することだが、Strix Pointではその可能性は低い。

可能性のあるルートは、これらのプレミアム・ノートPCに、より高速なLPDDR5xメモリ・ソリューションを搭載して出荷することだ。

インテルのLunar Lake CPUは、オンパッケージLPDDR5xメモリー路線を採用しているが、最新のブロック図にはまだオンボードGPUキャッシュが見られないため、当該チップのグラフィックス性能を向上させるのに役立つ、より革新的なチップ・パッケージング技術がSOCに持ち込まれるまでには、まだ時間がかかりそうだ。

また、これらのチップは、ゲーム業界を席巻しているミニPCや携帯ゲーム機用PCにとっても大きなアップグレードとなる。

ソース:wccftech – AMD Strix Point APUs With RDNA 3+ iGPU Should Match RX 6400 With 12 CUs, RTX 3050 With 16 CUs

 

 

 

 

解説:

わたくしが注目しているStrix Pointについての情報が出ていました。

最も記事内の表などはStrix Pointが最大の性能を発揮した仮想的なもののようです。

先日も記事を出しましたが、大容量キャッシュのスペースにNPUを搭載してしまったので性能が大幅に落ちたのではないかということですね。

大容量キャッシュを搭載すれば上のようにRX6400やRTX3050 6GBのような性能を発揮できたかもしれません。

しかし、元記事にも下のようありますが、

また、CPUとGPUの両方の性能を高めるのに役立つ、より大きなキャッシュなどの他の技術が搭載されると予想されていたため、AI PCの流行がこれらのチップの一部を弱体化させた可能性があることも報告した。

より大きなiGPUを搭載することは、帯域幅のスケーリングという代償も伴う。

最終的にはメモリの帯域幅が足を引っ張ってしまい、性能が満足に出ないのではないかということですね。

Radeon 780MはDDR5前提で768SPですから、Strix Pointの内臓GPU(Radeon 880M?)が1024SPでも同程度の性能になってしまう可能性があります。

本来的にはSP数が1.3倍以上になっていますから、最低でもれ33%程度の性能アップをしてもおかしくはありません。

ではDDR5の速度を上げればよいのでは?という問いには、「Radeon 780M」搭載したBeelinkのGTR7 7840HSではすでにDDR-5600を採用しています。

その後発売された別メーカーのモデルではDDR5-6400を採用しているものもあり、安価なDDR5-4800を採用していないあたり、各メーカーともユーザーにアピールポイントの高いゲーム性能を上げるには何がキモなのかよくわかっていると思います。

DDR5-5600からDDR5-7200に上げたとしても、+28%ということになります。

しかし、いくら何でもDDR5-7200を前提にするのはコスト的になかなか厳しいのではないでしょうか。

こう考えるとチップ側にキャッシュを搭載して遅いメモリでも性能が出るようにする設計は一番ゲーム用のAPUに望まれていた機能だというのが理解できると思います。

当初設計されていたキャッシュが減らされたとすると、DDR5を前提にしたRadeon 780Mとほとんど変わらなくなると考えてよいのではないかと思います。

実際にはどうなのかはESのベンチマークがリークするか、製品が出てみないことにはわかりません。

しかし、CPUとGPUで帯域をシェアするAPUはかなりメモリ帯域が性能に占めるウェイトが大きいのであまり希望的な観測を持つのはやめたほうが良いと思います。

キャッシュが削られたのは痛いですねぇ。

惜しい、とても惜しいです。

Steamやどこかの大手メーカーがNPUをオミットして大容量キャッシュを搭載したゲーム向けのチップを大量発注しませんかねえ。

NPUを搭載した現行のチップでもAI対応のアップスケーラー(FSR4)からNPUを動かせるようになれば多少はゲーム性能に貢献すると思うのですが・・・・。

今のところそのような話は聞きません。

 

 

最後に、元記事にデスクトップのdGPUを加えた表をつけておきます。

3DMark Time Spy Graphics 2(高いほうが性能が良い)

Strixpointが最大の性能を発揮した場合でも4世代前のミドルレンジであるGTX1060 6GBにまだ及んでいないあたり、dGPUと内臓GPUの差がいかに大きいのかがわかるのではないかと思います。

ん?Ada Lovelaceですか?当然比較になるわけないです。(苦笑

高性能とは言っても内臓GPUである限り、比較対象は現代のdGPUのローエンドにすぎません。

アップスケーラーやフレーム生成を加味してようやく実用レベルという感じです。

しかし、内臓GPUでここまで性能がアップするのは驚異的だと思います。

APUは低価格PCゲーミングの道を開く魔法の扉だと思います。

将来的にはプレステから引退したお父さんでも趣味で買った小型PCでゲームに復帰できるかもしれませんよ。

パソコンなら、ゲーム機と違って堂々と購入できるでしょう。

限られた一握りの人しか購入できないRTX4090搭載機は確かに夢のマシンかもしれません。

しかし、多くの人にPCゲーミングを手軽に楽しんでもらえるという意味ではAPU搭載機がその役割を担うのかなと思います。

 

 

Ryzen 7000X3Dシリーズ(Socket AM5)

 

Ryzen 7000シリーズ(Socket AM5)

 

Ryzen 8000GシリーズAPU(GPU内蔵)

 

Ryzen 5000/4000シリーズ

 

 

 

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