>では誰が揚げパンに穴をあけて「ドーナツ」にしたのか。もっとも有名な説が、アメリカ人の船乗りであるハンソン・グレゴリーが1847年、16歳のときに石灰貿易船に乗っていた時に発明したというものです。グレゴリーは常々、揚げパンの油っぽさと、時には中にちゃんと火が通っていないことに不満を募らせていました。
>そこでブリキの胡椒箱を使って生地の中心に穴を開けることを思いつきました。中心に穴があることで、生地全体に均等に火を通すことができ、揚げ時間も短くなって、軽い食感に仕上がったというわけです。
>グレゴリーは作り方を母エリザベスに教えました。エリザベスは息子とその仲間が長い航海で壊血病や風邪になったりしないよう、パン生地の中にシナモンやナツメグ、レモンピールに加え、ヘーゼルナッツやクルミなどを混ぜて揚げました。そしてそれを「Dough Nuts(ナッツの生地)」と呼んだそうです。初期のドーナツはナッツ入りであったわけです。
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