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中国は長年、世界で最も人口が多い国でしたが、近年は少子化が進み、人口が減少しています。国連人口基金(UNFPA)が2023年4月に公表した世界人口の推計値によると、インドの人口が14億2860万人と、中国の14億2570万人を上回り、世界一となりました。なぜ中国で少子化が進んでいるのでしょうか。
国ががく然となったのは、出産制限を撤廃したのに出生数は増えず、それどころか競争に疲れた若者たちの中で、結婚も就職も放棄して「寝そべる」生活を選択することが流行し始めたことです。こうした若者は「タンピン族」(タンの漢字は、身へんに尚。ピンの漢字は平)と呼ばれています。 タンピンとは「横たわる」という意味で、競争社会から離脱し、お金もうけも放棄して、大志も抱かず、欲望もほどほどにして、静かに生きていくことです。このタンピン学こそ「現代の競争社会に対する最大の武器」なのだそうです。 最近では「専業子供(全職児女)族」という言葉も登場しています。これは、主婦業に専念する専業主婦のように、子ども業に専念するという意味です。