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 何の努力をしなくても留学生が来ていた時代は過ぎ去った。逆に、日本の大学が外国人留学生向けの予備校に頭を下げ、受験をお願いする現象が起きている。そのターゲットは中国人だ。

 ◇MARCHレベルが来訪  「来年の大学受験の際は、ぜひうちを受けるよう声掛けをお願いします」  受験シーズンが終わった3月下旬。東京の有名私立大の担当者が「行知(こうち)学園」の本部(東京都新宿区)を訪れ、学園の職員に頭を下げた。  行知学園は、日本の大学に留学を希望する中国人だけが通う予備校だ。国内外に19拠点を持ち、学生数は約4000人。中国人が対象の予備校は新宿を中心に増えており、その最大手の一つに数えられる。今春には東京大に59人、京都大に31人、早稲田大に112人などと難関大にも数多くの合格者を送り出した。  行知学園へ「営業」に来る日本の大学は年間40校近く。MARCH(明治、青山学院、立教、中央、法政)レベルや、関関同立(関西、関西学院、同志社、立命館)の一部が含まれる。多くの大学が求めるのは、行知学園で受験説明会を開くことだ。  関西地方の大学関係者は「優秀な留学生の獲得に乗り出す大学が国内外で急増している。こちらから求めなければ、留学生に来てもらえない時代になっている」と強調する。



 ◇世界で留学生の獲得競争激化  背景には、少子化で日本人学生が減っていることや、グローバル社会で留学生数が大学評価の重要な指標になっていることがある。でも、なぜ中国人なのか。中国から来日し、行知学園を経営する楊舸(ようが)さん(37)は「私費留学生が97%を占める今、大学が欲しいのは、金銭的に余裕があって学力が高い留学生。それに最も見合うのが中国人だとみなされているのです。5年前は考えられなかったことです」と流ちょうな日本語で話す。

 2000年に約160万人だった世界の留学生は22年に4倍の約640万人に増えた。自国に優秀な留学生を呼び込もうとする競争が激しさを増しており、受け入れ国別のシェアをみると、日本への留学生は00年が全体の4%だったが、22年は同3%と低くなった。  22年現在、日本に来ている外国人留学生は約23万人で、このうち中国人が45%を占める。政府は33年までに留学生の受け入れ人数を40万人とする目標を立てた。  楊さんは「一部で変わりつつあるが日本では留学生について『来たい人は来ればいい』という古い考え方が根強いと思います。このままでは欧米に太刀打ちできないでしょう」と話している。【川上晃弘】



引用元 https://news.yahoo.co.jp/articles/c2e3269a95ed19ae9691242f19b3724d5986d20e


みんなのコメント

  • 日本政府は未だに中国人留学生に補助出してるのだろうか?昔は中国人一人につき月17万円の補助を出して、日本に来ていただいていた、と思う。私はアメリカに留学していたが、我々留学生はアメリカ人学生の3倍近い授業料を払っていた。その現実に日本政府はなんと、中国人に甘いのかと歯を食いしばってたんです。
  • 私大は入試を多様化させた関係で、学力的なばらつきが相当大きくなってるので、そこそこ実力がある学生が確保できるなら留学生でも是非というところが多いのでは。
  • そもそも日本は大学が多すぎ。しかも多額の助成金貰って経営が成り立ってる。少子化で入学者が減ってるからと外国人で穴埋めってどうなの?助成金を貰わないならわかるが日本の税金で外国人留学生を増やしてるようなもの。こう言う事が外国人への生活保護等の社会保険ただ乗りのような事につながるのでは? それよりも多すぎる大学を減らして行くのが筋なのでは?
  • 中国人じゃなくて、台湾、シンガポール、オーストラリアなど友好国にアピールしに行くべき。軍事的脅威の中国がなんで日本社会の至るところで活躍しているのか意味不明だ。
  • 良いか悪いかは別として中国の教育はスパルタ方式。小学校段階から鍛えあげる。日本のぬるい公立小中学校とは訳が違う。中学校なんかは朝の7時から夜の9時くらいまで学校で勉強する。さらに山のように宿題が出る。競争社会だから脱落しまいとみんな頑張るが、実際には脱落する子どもも出てくる。かつて日本でもあった受験戦争がもっと激しいものと考えたらいいかな。だから、優秀な人も多いんだよね。

The post 【中国人留学生の奪い合い】「うち受験して」有名大が中国人予備校に営業[毎日新聞] first appeared on jnnavi.