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樹木希林さん 撮影:Andriy Makukha うわのそら。この言葉が今、最も自分の心の有り様を表している。9月に母が他界してからというもの、不思議なくらい、哀しみも、歓びも、焦りも、怒りも、あらゆる感情が靄に包まれ、どこか意識から離れたところで浮遊している感覚なのだ。厄介なのは、それらの感情が消えたわけではなく、確かに浮遊しているということ。そこに在るのに、手触りがない。得体の知れないものが渦 …