もっと詳しく

>彩色工程である仕上げについては、クリスタの開発も手掛けるセルシスが1993年に「RETAS! PRO」をリリースして以降、作画に先行して急速にデジタル化が進み、それまでの紙に鉛筆で描かれた動画をトレスマシンでセルにカーボン転写し、そこに絵の具で色を塗るという作業から、PCで動画のスキャニングを行い、境界線を補正した上でバケツツールで効率良く範囲を塗りつぶせるようになり、作業自体の生産性は上がっている。ただアップデートがおよそ10年に渡って行われておらず、最新OSへの対応も心もとない状況だ。そんな中「詳細はまだお伝えできないのですが、現在のデジタル技術を生かして彩色をさらに効率的に行えるような機能についても鋭意開発中です」と荒木氏は話す。
>開発に携わるエンジニアが頻繁に両スタジオを訪れ、作画・仕上げスタッフに実際に開発中のAnimeCanvasを試してもらい、フィードバックを受けて次の開発ステップに反映するという手法をとっているのだという。忙しい現場から「今使っている環境をどうしても変えたくない」といった声はほとんどない、とソニー・ミュージックエンタテインメント EdgeTechプロジェクト本部の高橋学氏は話す。
ソニーがセルシスに投資すればいいのにと思った