もっと詳しく

 

アリナミン製薬は、睡眠研究の世界的権威である柳沢正史教授(筑波大学)が代表を務める S’UIMINと「疲れと睡眠の関係、および抗疲労成分の効果」に関する共同研究プロジェクトを 2024年 9月から開始することを発表しました。

 

研究背景

 

■睡眠不足は国民病?2023 年からは睡眠指針の改定など国を挙げた対策もスタート

 

 

経済協力開発機構(OECD)の調査※1によると、日本人の睡眠時間は、加盟国 33 ヶ国の中で最も短い 7 時間22 分で、各国平均の 8 時間 28 分より 1 時間以上短い結果となっています。
さらに厚生労働省による令和元年の国民健康・栄養調査※2によると、1日の平均睡眠時間が6時間未満の人の割合は、男性 37.5%、女性40.6%と約 4 割程度の人が十分な睡眠がとれていません。
睡眠不足は様々な健康への影響が懸念されており、早急な改善が求められています。

※1 経済協力開発機構(OECD)の調査「Gender Data Portal 2021」(https://www.oecd.org/gender/data/)

※2 厚生労働省 令和元年「国民健康・栄養調査」(https://www.mhlw.go.jp/content/10900000/000687163.pdf

 

■睡眠は「現代の神経科学最大のブラックボックス」。疲れと睡眠のメカニズム解明に挑む
「疲れると眠くなる」一方、「疲れ過ぎると眠れない」の声も。最適な「疲労マネジメント」を探求。

 

疲れと睡眠はともに、メカニズムが不明で、自覚指標もブレやすく、睡眠は「現代の神経科学最大のブラックボックス」と呼ばれるほど、研究が必要な領域です。
睡眠と関係が深いと考えられる「疲れ」やアリナミン製品に配合している「抗疲労成分フルスルチアミン」の作用メカニズムに関する研究を進めてきました。
これまでに、フルスルチアミン投与後の脳への移行性※4や脳内で神経伝達物質ドーパミンの放出が高まる※5 ことが明らかになっています。また生活者へのインタビューを通
じ、疲れや「明日の元気」に関するお悩みをリサーチしてきました。
そこで、「疲れると眠くなる」という現象がある一方、過労による「疲れすぎると眠れない」という声があることに着目。睡眠の質を高めるにはほど良い疲労感をセルフケアする「疲労マネジメント(仮称)」が重要なキーになると考え、睡眠研究の世界的権威である柳沢正史教授(筑波大学)が代表を務めるS’UIMIN 社と共同研究をすることで、そのメカニズムの解明に挑むことになりました。

※4 https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/33812058/
※5 https://alinamin-pharma.co.jp/information/2018/07/20180713.html

 

研究予定

 

■メカニズム解明に向けた 3 年計画。まずは、様々な負荷による疲労と、睡眠との関係検証を実施。

 

「疲れと睡眠」のメカニズム解明に向けた研究実施期間は 3 年間(36 ヵ月)を予定しています。
第一弾として 2024 年度は「様々な運動負荷の違いによる身体疲労が、夜間の睡眠にどう影響するか」を課題に研究を行います。
運動には有酸素運動やレジスタンス運動といった種類があり、強度や時間帯も、睡眠に影
響を及ぼす可能性があります。
被験者に各種運動を行っていただき、疲労指標や睡眠指標を解析する予定です。その後、第二段階として、疲れによって睡眠の質が低下してしまう場合に、抗疲労成分フルスルチアミンがどのような効果を発揮するか、そのメカニズムを詳細に検証していく予定です。

 

アリナミン製薬株式会社 代表取締役社長 森澤 篤さんのコメント:

アリナミン製薬は、コーポレートメッセージに「明日の元気を変えていく」を掲げ、様々な疲れの緩和に挑戦してきました。
現代の睡眠は疲れと切っても切れない関係です。今回、世界的権威である柳沢教授率いる S’UIMIN 社と共同研究ができることを大変うれしく思っています。
同時に、弊社のもつ疲れ研究の知見と、S’UIMIN 社のもつ睡眠の知見により、睡眠のメカニズム解明が進むことを強く期待しています。

今後は、共同研究を推進し、メカニズム解明とともに、明日の元気を提供していくことで、社会へ貢献してまいります。

 

 

株式会社 S’UIMIN 代表取締役社長 柳沢 正史さんのコメント:

S’UIMIN 社は、睡眠脳波の測定によって様々な睡眠の謎やメカニズム解明に挑んでいます。
睡眠は「現代の神経科学最大のブラックボックス」であり、実は疲れるとなぜ眠くなるのかということもよくわかっていないのが実情です。
今回、長年疲れ研究に挑まれてこられたアリナミン製薬と一緒に「疲れと睡眠」について研究できることになりとても楽しみにしています。
今回の研究で疲労と睡眠の関係が解明されることで、多くの方が悩まれる睡眠問題の解決に寄与できればと思っています。

柳沢 正史 プロフィール

1960 年東京生まれ。筑波大学大学院修了、医学博士。米国科学アカデミー正会員。
大学院在学中であった 1988 年に血管制御因子エンドセリンを、 1998 年に睡眠・覚
醒を制御するオレキシンを発見。
31 歳で渡米し、24 年間にわたりテキサス大学とハワードヒューズ医学研究所で研究室を主宰。2012 年、文部科学省世界トップレベル研究拠点プログラム国際統合睡眠医科学研究機構(WPI-IIIS)を設立。2017 年、株式会社S’UIMIN を起業し、2022 年より代表取締役。紫綬褒章(2016 年)、朝日賞、慶應医学賞(2018 年)、文化功労者(2019 年)、ブレークスルー賞(2023 年)、クラリベイト引用栄誉賞(2023 年)など多数受賞。

 

(情報提供: 『「疲れと睡眠」に関する共同研究プロジェクト』PR 事務局)