NVIDIAは、Rubin GPUとBlackwell GPU、そして最新のVera CPUを発表しました。
NVIDIAのRubin GPUアーキテクチャが正式発表:BlackwellとRubinはメモリとスペックを強化した 「Ultra 」モデルへ
サプライズ発表として、NVIDIAのCEOであるJensen Huangは、コードネームRubinと呼ばれる次のGPUアーキテクチャを明らかにした。
Rubinは、宇宙の暗黒物質の理解に大きく貢献し、銀河の回転率に関する先駆的な研究でもあったアメリカの天文学者Vera Rubinにちなんで命名された。
NVIDIAはBlackwellプラットフォームを公開したばかりだが、先日お伝えしたように、NVIDIAは毎年新しいGPU製品を提供し、ロードマップを加速させているようだ。
しかし、まずはBlackwellから始めよう。Blackwell GPUの最初のイテレーション(B100/B200)が今年後半にデータセンターに登場する一方で、NVIDIAは、既存製品の8サイト8Hiメモリ・スタックに対して、8サイト12Hiメモリ・スタックを特徴とするスーパーチャージド・バージョンのリリースも計画している。
このチップは2025年に発売される予定である。
Blackwellの直後に、NVIDIAは次世代Rubin GPUをリリースする。NVIDIA Rubin R100 GPUは、Rシリーズのラインアップの一部となり、2025年第4四半期に量産される見込みである一方、DGXやHGXソリューションなどのシステムは2026年前半に量産される見込みである。
NVIDIAによると、Rubin GPUとそれぞれのプラットフォームは2026年までに利用可能になり、その後2027年にUltraバージョンが登場する。NVIDIAはまた、Rubin GPUがHBM4メモリを利用することも確認している。
そのため、基本的には次のように予想される:
- Blackwell(2024年)→Blackwell Ultra(2025年)
- Rubin(2026年)→Rubin Ultra(2027年)
NVIDIAのRubin R100 GPUは、(Blackwellの3.3倍に対して)4倍のレチクル設計を採用し、N3プロセスノードのTSMC CoWoS-Lパッケージング技術を用いて製造されると予想されている。TSMCは最近、2026年までに最大5.5倍のレチクルサイズのチップを製造する計画を打ち出した。
このチップは100x100mmの基板を採用し、現在の80x80mmパッケージの8HBMサイトに対し、最大12HBMサイトを可能にする。
この半導体会社はまた、120x120mmパッケージ構成で8倍以上のレチクルサイズを特徴とする新しいSoIC設計に移行する計画もある。
これらはまだ計画中であるため、Rubin GPUのレチクルサイズは4xレチクルの間のどこかであるとより現実的に予想できる。
その他の情報によると、NVIDIAは次世代HBM4 DRAMをR100 GPUに搭載する予定だという。
同社は現在、B100 GPU向けに最速のHBM3Eメモリを利用しており、2025年後半にメモリソリューションが広く量産されるようになれば、これらのチップをHBM4モデルでリフレッシュする見込みだ。
これは、R100 GPUが量産体制に入ると予想される時期とほぼ同じになる。
HBM4。サムスンとSKハイニックスの両社は、2025年に最大16Hiスタックの次世代メモリ・ソリューションの開発を開始する計画を明らかにしている。
NVIDIAはまた、TSMCの3nmプロセスをベースとする2つのR100 GPUとアップグレードされたGrace CPUを搭載するGR200 Superchipモジュール向けに、Grace CPUをアップグレードする予定である。
現在、Grace CPUはTSMCの5nmプロセスノードで製造されており、Grace Superchipソリューションには72コア、合計144コアが搭載されている。
また、次世代ARM CPUソリューションの名称は「Vera」に決定している。
NVIDIAが次世代GPU「Rubin R100」で最も注力するのは電力効率だ。
同社は、データセンター向けチップの電力ニーズが高まっていることを認識しており、チップのAI機能を向上させながら、この部門で大幅な改善を提供する予定だ。
R100 GPUが発表されるのはまだ先のことで、来年のGTCまで期待すべきではないが、もしこの情報が正しければ、NVIDIAはAIとデータセンター・セグメントのために、たくさんのエキサイティングな開発を控えていることになる。
NVIDIAデータセンター/AI GPUロードマップ
GPU コードネーム |
X | Rubin (Ultra) | Blackwell (Ultra) | Hopper | Ampere | Volta | Pascal |
GPU ファミリー |
GX200 | GR100 | GB200 | GH200/GH100 | GA100 | GV100 | GP100 |
GPU SKU | X100 | R100 | B100/B200 | H100/H200 | A100 | V100 | P100 |
メモリ | HBM4e? | HBM4 | HBM3e | HBM2e/HBM3/HBM3e | HBM2e | HBM2 | HBM2 |
発売年 | 202X | 2026-2027 | 2024-2025 | 2022-2024 | 2020-2022 | 2018 | 2016 |
ソース:wccftech – NVIDIA Unveils Next-Gen Rubin, Rubin Ultra, Blackwell Ultra GPUs & Supercharged Vera CPUs
解説:
2024年はBlackwell、2025年はBalckwell Ultra、2026年はRubin、2027年はRubin Ultra
わたくしの予想は外れました。
2024年はBlackwell、2025年がRubinで、2026年がXになるのかと思っていました。
毎年更新というのは毎年アーキテクチャーを変えるのかと思っていましたが、新アーキを出した次の年は強化版を出すという意味だったようです。
確かにこのほうが開発リソースを食わないですし、新アーキ発売時点での積み残しがあったとしても次の年に実現できるということになります。
さて、サーバー向けは
- Pascal(ゲームと同一)
- Volta(Turing)
- Ampere(ゲームと同一)
- Hopper(Ada)
- Balckwell(ゲームと同一)
- Rubin(???)
となっています。
これを見るとRubinはGeforceには使われないアーキテクチャーになる可能性が高いのかなと思います。
さて、もう一つの注目はGraceの後継のARM CPU Veraです。
GraceはアップグレードされてGR200として使われるようですが、このVeraはどこで使われるのでしょうか?
GR200はRubinと組み合わされるようです。
まだ名前も公開されていないGPU向けのARM CPUが発表されたということになります。
気になるのは・・・
データセンター向けではないですから、今回の記事には関係ない話ですが、2025年以降に出るNVIDIA製のWinodws向けARM SoCのことです。
こちらにVeraアーキテクチャーが使われるのかどうかですね。
NVIDIAは自動運転向けの製品でMediatekと協業していますが、こちら、Windows向け製品でも協業するのかどうかは気になるところです。
MediatekはDimensity 9300+を発表し、Snapdragon Xシリーズと同じく、All Big Coreデザインを採用しています。
MediatekはDimensity 9300はGeekbench6ではSingleは2238、Multiは7538です。
Snapdragon X EliteはSingleが2873、Multiは15028なので、スマートフォン向けのCPUであることを考えるとかなり良い数字だと思います。
どちらにしても来年以降、ARM SoCのNVIDIA製Windows搭載機が出るならば台風の目になることは間違いないでしょう。
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