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 山下真・奈良県知事は、5月10日に開催された関西プレスクラブ303回定例会において、大型公共事業の見直しおよびメガソーラー(大規模太陽光発電所)計画について講演した。メガソーラー計画に反対する声に対して、前知事による大規模な広域的防災拠点の非現実性を指摘し、メガソーラー建設の合理性を説明した。

 山下知事の就任後、見直しを表明した大規模広域的防災拠点は、当初の第1期計画では5haの平場を持つ広域防災拠点だったのが、第2期は600m級滑走路を持つ大規模広域防災拠点に、第3期には2000m級滑走路を持つ大規模広域防災拠点へと計画内容を拡大してきた経緯がある。その一方で、取得済み用地は未だ2期計画の範囲内に留まる。

 2000m級滑走路の整備には、リニア中央新幹線の工事残土を用いて埋め立てる計画だった。しかし、リニアは最速で2037年の全線開業が目標とされ、さらに工事の遅れが影響する恐れがある。一方で南海トラフ巨大地震や奈良盆地東縁断層帯の地震など30年以内の発生確率が70~80%と、整備前の地震発生が懸念される。さらに、埋め立てには、10t級ダンプで1日100台運搬したとしても90年分の土砂が必要という。

 このほか、滑走路の予定地は標高200m以下なのに対し、その両側は奈良県側で標高240m超、和歌山県側で標高300m超の山に挟まれており「離着陸できない空港」になった恐れがあるという。また、見直し前の計画で進めれば総事業費1000億円以上となり、莫大な県民・国民の税負担になると指摘する。

 山下知事の掲げるメガソーラー計画では、取得済みの県有地約60haのうち25ha以上に官民連携による太陽光発電設備を建設するというもの。出力規模は未定だが、事業用地の面積から20~30MW規模と見られ、官民連携の太陽光発電所としては関西地方で最大級としている。発電した電力は水素製造のほか、定置型蓄電池や可搬型蓄電池を用いて災害時の電源としても活用するとしている。

 能登半島地震では道路が寸断され、電気が停まり、集落が孤立したことから、太陽光発電の電力を蓄電池に蓄えるのは有効な手段としている。さらに、蓄電池を被災地に運ぶための大型ヘリコプターが離着陸可能なヘリポートと備蓄倉庫を合わせて整備する。また、太陽光発電所の事故割合は0.08%であり、安全性が高い事業になるという。

 山下知事は、今回の大型公共事業の見直しは「メガソーラーか、防災か」ではなく、ことの本質は、災害時に「災害時の電力確保か、非現実的な空港か」、平常時に「脱炭素での成長か、バラマキ型の公共事業か」にあると説明し、メガソーラー計画への理解を訴えている。

引用元https://project.nikkeibp.co.jp/ms/atcl/19/news/00001/04211/?ST=msb



みんなのコメント

  • 太陽光じゃないにせよ、本来の使用目的から変更になるなら約束反故。
  • 何もそれがメガソーラーでなくとも良い。
  • 山下はメガ裏金貰ってる訳だなそーら中止には出来ないな
  • 否決されたなら一度は取り下げろよと思う。 すぐに再度メガソーラーを推進するとか民意を全く尊重してない。
  • 防災計画を無視して、 なぜメガソーラーをそんなに急ぐのか?
  • 県民の理解など要らない。何があっても推し進めるって言ってたじゃん
  • 何が合理的なのかさっぱりわからない。 太陽光パネルや風力なんかより日本の最新の技術を駆使した火力発電や原子力発電の方が絶対に電力を賄える。
  • 合理的な理由の説明はあったんでしょうか? もちろん納得できる理由で。 普通事業するなら説明しますよね。
  • 森林破壊を進めてしまい、結果的には大打撃となる。 何かお金の匂いがするぞな
  • 奈良の知事もアウトかぁ…

The post 【奈良県】山下知事「メガソーラー建設は合理的」、計画に理解求める/→自然破壊の温床だ first appeared on jnnavi.