ハイト系で最も売れているモデルがハスラー
スズキは、クロスオーバータイプの軽自動車「ハスラー」を一部仕様変更。同時に、「ハスラー タフワイルド」を新設定し、発売を開始した。
現行となる2代目スズキ ハスラーは、2020年1月に登場した。爆発的ヒットモデルとなった初代ハスラーのイメージを色濃く残したキープコンセプトモデルだ。
キープコンセプトとはいえ、フルモデルチェンジということもありほぼすべてが刷新。その結果、動力性能や走行性能、燃費、使い勝手なども大幅に引き上げられた。デビュー時は、クラストップレベルの実力を誇っていた。
ハイト系と呼ばれるカテゴリーに属する2代目ハスラーの販売は、まさに絶好調。2023年度の軽自動車販売台数ランキングでは、約9.2万代を売り4位に入った。上位3台は、1位N-BOX、2位スペーシア、3位タントと人気のスーパーハイト系。つまり、ハスラーはハイト系で1番売れているモデルということになる。スズキのハイト系主力車種であるワゴンRよりも売れているのだ。
ハスラーが売れている理由は、やはり大ブームとなっているSUVとのクロスオーバー車であること。アクティブなイメージとかわいらしく愛着がわくデザインなどが売れている理由。しかも、ハスラーのプラットフォームやパワーユニットなどは、ワゴンRと共通。低燃費性能なども含め、見た目だけではなくメカニズム系のパフォーマンスも高い。
新グレード「ハスラー タフワイルド」登場!
そんなハスラーに新グレードが投入された。それが、「ハスラー タフワイルド」だ。
エクステリアに専用フロントグリルやメッキバンパーガーニッシュ、タフワイルドエンブレムやブラックメタリックの15インチアルミホイール、ルーフレールなどを採用。よりタフで存在感のあるデザインに仕上げた。
インテリアは、撥水加工を施したファブリックシート表皮やドアトリムクロス、マットカーキを基調とした専用のインテリアカラーを採用。より、アクティブな印象を持たせている。
元々、ハスラーは、ワイルドやタフネスさを売りにしてきたモデル。なぜ、さらに「ハスラー タフワイルド」が必要なのか?
その理由は、最近のSUVマーケットのニーズにある。SUVマーケットでは、ユーザーの嗜好がよりワイルド&タフネス系にシフトしてきている。都会派SUVだったモデルも、顧客ニーズは無視できなくなり、ワイルド&タフネス系仕様の追加せざるを得ない状態になっているほど。
当然、ハスラーにも、よりワイルド&タフネス系を求める要望が多かったと推測できる。今回の「ハスラー タフワイルド」は、それほどワイルド&タフネス感がアップしているようには見えないものの、選択肢が増えたことにより、ユーザーはより自分好みのグレードを選ぶことができるようになった。
快適装備を充実させた改良
一部仕様変更では、LEDヘッドランプを全車標準装備。HYBRID X、HYBRID Xターボに「ナノイー X」搭載フルオートエアコンや360°プレミアムUV&IRカットガラス、シートバックアッパーポケットなどを採用し快適装備が充実。女性には、とくにうれしい装備向上だ。
また、全車コネクテッドサービス「スズキコネクト」に対応。HYBRID X、HYBRID Xターボは、エクステリアにHUSTLERアルファベットエンブレムやメッキフォグランプガーニッシュ、メッキドアハンドルを採用した。インテリアには、ダークグレーのレザー調&ファブリックシート表皮やブラックパールのインパネカラーガーニッシュなどを採用し、より質感を高めている。
そして、気になるのが新車価格。上級グレードであるHYBRID X(2WD)の価格は、1,672,000円となった。約13.3万円のアップだ。装備向上分なりの価格アップといった印象だ。
そして、「ハスラー タフワイルド(2WD)」の新車価格は1,760,000円。ベースのHYBRID X(2WD)より、8.8万円の価格アップとなている。