コロナに感染すると風邪に対する防御力が高くなる。ただし、ワクチン接種ではその効果はない：米科学誌

過去のCOVID-19感染は風邪の予防になる可能性：研究

2024年6月14日

COVID-19に以前感染したことがある人は、一般的な風邪に対してもある程度の保護を受けられる可能性があるとの研究結果が発表された。

新たな研究によると、COVID-19感染歴のある人は、COVID-19ワクチンを接種した人よりも風邪に対する防御力が高いという。

感染とワクチン接種は研究参加者に同様の抗体反応を引き起こしたが、風邪の原因となる風土病コロナウイルスを標的としたT細胞反応は、SARS-CoV-2ウイルスによって引き起こされるCOVID-19に過去に感染した人々にのみ確認された。この研究は6月12日、サイエンス・トランスレーショナル・メディシン誌に掲載された。

この研究は、以前にCOVID-19に感染したことがある成人が、風邪を引く可能性が低いことを示している。COVID-19と風邪の原因となるウイルスは異なるが、免疫系が一度COVID-19と戦うことで、他のコロナウイルスに対する広範な防御を獲得する可能性があるという。

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研究者たちは、COVID-19感染後に特定の免疫反応が引き起こされ、風邪の原因となるウイルスにも対処できるようになる可能性があると指摘している。COVID-19に感染した人の体内には、風邪のウイルスに対しても交差反応する免疫細胞が増加することが確認された。このような現象は、特定のウイルス感染に対する「訓練免疫」効果として知られている。

さらに、研究はCOVID-19ワクチン接種のみでは同様の保護効果は見られないことを示している。これは、ワクチンが特定のスパイクタンパク質に対する免疫反応を強調する一方で、感染がより広範な免疫応答を引き起こすためであると考えられる。

この発見は、COVID-19に感染した人々が他のコロナウイルスにも免疫的な優位性を持つ可能性があることを示唆しており、感染歴が免疫システムに与える長期的な影響について新たな視点を提供するものである。ただし、専門家は引き続き感染予防策を守ることを推奨しており、風邪や他の呼吸器感染症のリスクを完全に排除するものではないと警告している。[The Epoch Times]