気難しい気難しいおっさんだと思っていた宮崎駿が案外いいやつかもなと思わせるお話
宮崎駿さん
・ぼくはほんとうに(夏目漱石の)『草枕』ばかり読んでる人間かもしれません。
・僕もときどき小狂人になります。
・(漱石の)『それから』以降はクラクラします。ぼくはもう、胸が張り裂けそうになって読めなくなるんですよ。面白いのですが、もう、耐えられなくなってしまうんです。ぼくは漱石は大天才だと思います。
・なにしろ『草枕』は、ほんとに情景がきれいなんです。しかもその鮮度がいまでもまったく失われていないんです。
・文化人は戦後になったとたん、それまでと言うことがコロッと変わったて言って(母が)怒っていたのをおぼえています。
・大阪から出てきたとき庵野秀明は二十三歳で、ぼくは四十三歳。ちょうど二十歳違いです。庵野はそのままスタジオに住み込んで『風の谷のナウシカ』の作画スタッフをやることになりました。最初見たときは、宇宙人が来たと思いましたよ。とうとうこういう人間が日本に現れたか、と(笑)。近頃では、いろいろなものを背負って歩いている、ギリギリのところに生きているなっていう感じがしていたんです。
・日本という国は木を植えれば簡単に育つ。この国には、緑の潜在力がすごくある。ぼくはそう思います。半藤一利さん
・『草枕』は一種のファンタジーです。漱石がつくりだした桃源郷と言ってもいい。
・『草枕』は漱石のノイローゼが一番ひどかったときの作品なんですね。
・漱石は作家になってから死ぬまでの十一年のあいだに長編小説を十作品書いています。そして十作はすべて作風が違う。別の人が書いたみたいです。そういう作家、ほかにはいないんじゃないでしょうか。カナダのピアニストのグレン・グールドの死の床の枕許には、聖書と、そしていっぱい書き込みの入った『草枕』があったといいます。そのグールドが二十世紀の最高傑作に挙げたのが、『草枕』とトーマス・マンの『魔の山』だというんです。
・エネルギーの大転換というものは、歴史の節目節目に必ずやって来るものなんです。日本人は困ったことに、そのことに対してはまことに鈍い民族なんですよ。またぞろ原発再稼働だなどと、むしろ原発を廃炉にするための技術開発に取り組んだほうがいい。
・30年もたてば、世界には国境がなくなるのじゃないか。まだうまく行ってませんが、それでも東アジアが向かうべきはEUのような方向ですよ。制御不能の核でいっぱいのいまの地球で、人類が生き残るにはそれしかないのですよ。AMAZON
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半藤一利と宮崎駿の腰ぬけ愛国談義「今の日本政治は期末利益優先の株式会社の論理で国家を運営している。私にはそうとしか見えません。とにかく目先きの利益が大事であって、組織そのものの永続は目的ではない」https://t.co/pkNnB1SEDM
— NewsSharing (@newssharing1) January 7, 2024
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世界の「宮崎駿」と昭和の語り部「半藤一利」がニッポンを語る!半藤「ヨーシ、こうなったらうんと長生きして、やっぱりもう一作、宮崎さん、待とうじゃないの」 宮崎「いやいや、それはちょっと待ってください(笑)」。宮崎駿監督が「かねてからお目にかかりたかった」という昭和の語り部・半藤一利さん。「漱石好き」という共通点からたちまち二人は意気投合。宮崎作品最新作『風立ちぬ』で描かれる昭和史をたどりつつ、持たざる国・日本の行く末を思料する。貴重な対談で構成された、オリジナル作品。
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投稿 半藤一利と宮崎駿の腰ぬけ愛国談義「いまの日本の政治は期末利益優先の株式会社の論理で国家を運営している。私にはそうとしか見えません。とにかく目先きの利益が大事であって、組織そのものの永続は目的ではない」 は ニュースシェアリング に最初に表示されました。