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紅の豚がつまらないと一部で噂されています。

なぜ紅の豚がつまらないと感じるのでしょうか。

今回は紅の豚がつまらない理由についてご紹介いたします。

紅の豚がつまらない・面白くない声はなぜ?

ジブリの隠れた名作といえば「紅の豚」だと思うのですがネガティブな声もあるようですね。

ここからはそんな声が上がる理由を紹介します。

つまらない・面白くない理由1:大人の男目線の作品で女性・子供ウケが悪い

ジブリ作品は女性や子どもが主人公のものが多く、子どもの成長や恋愛を織り交ぜた内容で、共感したりドキドキしながら見るようなファミリー向けでファンタジー要素がある、感情移入しやすい内容のものが多いです。

また日本的なもの、自然を題材にしているものが多いのですが、「紅の豚」は1900年代初頭のイタリアを舞台とした大人向けの作品で、他のジブリ作品とは一風変わった作品となっています。

主人公はポルコ・ロッソという空賊狩りで賞金稼ぎをしているパイロットで、パイロットとしての生き様や飛行機がメインの作品です。

第一世界大戦でエースパイロットだったポルコ・ロッソは仲間が戦死していく中生き残り、賞金稼ぎとして飛行艇乗りをしていますが、自分を貫く生き様に憧れや共感を得る男性ファンが多いようです。

しかし、ポルコ・ロッソとしての男性目線の内容なので女性からも共感が得にくく、子どもにも理解しにくい内容なので女性・子どもウケはイマイチです。

つまらない・面白くない理由2:世界観が難しくて理解しにくい

第一世界大戦後のイタリアの世界恐慌を舞台とした作品で、大戦後の経済不振の様子や賞金稼ぎとしてのパイロットの生き様を描いているので、共感や理解がしにくいと感じる人が多いです。

飛行艇の描写にもこだわっており、ポルコ・ロッソは「サイボアS.21」、ライバルであるドナルド・カーチスは「R3Cー2」で、どちらも実在する飛行機がモデルになっています。

設計や整備の様子、機体の音や動きは素人には分かりづらく馴染みのないものになっています。

またポルコ・ロッソがなぜ、どのようにして豚の姿になったのかは作中には描かれていません。

人間だった頃の自分に嫌気がさし、魔法の呪いで豚の姿になったといわれていて、ポルコ・ロッソはそんな豚の姿から人間の姿に戻ることは望んでいません。

設計士の少女「フィオ・ピッコロ」とのやりとりの中で人間味を少し取り戻したようにも思えますが、最終的に人間の姿に戻るのかなども謎のままなので、疑問に残るところです。

つまらない・面白くない理由3:主人公が豚でビジュアルが微妙

主人公のポルコ・ロッソは豚の姿をしており、口ひげにサングラスが特徴の見た目です。

1893年、イタリアのジェノバ出身で元イタリア空軍のエースパイロットでした。

第一世界大戦の後に退役し、豚の姿になった後はアドリア海の無人島を拠点とし、空賊狩りの賞金稼ぎをしています。

なぜ豚の姿になったのかは言及されていませんが、一説では戦争を通して人間に嫌気がさし自ら魔法で豚の姿になったといわれています。

人間だった頃の自分を憎んでいるようで、作中でも第一世界大戦の空戦のシーンでは人間の姿が描かれていて、ジーナのお店にその写真が飾られていますがその顔は黒く塗りつぶされています。

幼馴染である美女の「マダム・ジーナ」や17歳で設計士の少女「フィオ・ピッコロ」など女性に対して紳士で男気があり、また「飛ばねえ豚はただの豚だ」など他にも名言も多く男性ファンは多いです。

しかし女性からはビジュアルが豚の姿のため、他のジブリ作品に出てくるイケメンには敵わないようです。

つまらない・面白くない理由4:主人公の口数が少ないので意図を理解しにくい

主人公であるポルコ・ロッソは口数は少ないものの名言が多く、例えば有名なのが「飛ばねえ豚はただの豚だ」です。

心配するジーナに向けて放つこの言葉は、この一言ではどういう意味かは分かりませんが、つまり飛行機に乗らなくなったらただの豚になってしまうということです。

飛行機乗りとしての覚悟や生き様がこの一言に込められています。

他にもたくさんの名言を残していますが、その言葉の意味が詳しく語られることはないので意図を理解するのが難しいのです。

「紅の豚」のキャッチコピー「カッコイイとは、こういうことさ。」から分かるように、言葉ではなくポルコ・ロッソの生き様を見て感じてほしいという思いが込められています。

子供の頃はつまらなかったが大人になって面白いと感じる人も多い!

子供の頃に『紅の豚』を観たとき、戦闘機や空中戦などのシーンがあっても、物語の進行がゆったりしていて、何となく退屈に感じた人は多いのではないでしょうか。

私もその一人でした。しかし、大人になって再び観ると、この映画が持つ深みや魅力に気づく人が多いのです。

特に主人公・ポルコ・ロッソの人間味あふれるキャラクターや、彼の過去と戦う姿勢が心に響きます。

また、映画全体を包むノスタルジックな雰囲気や、社会や人生についてのメッセージも感じ取れるようになります。

宮崎駿監督が描く大人の世界観は、子供の頃には理解できなかったけれど、大人になって初めてその魅力を感じる作品だと思います。

そんな再発見が、『紅の豚』を大人になってから観る楽しみの一つですね。

宮崎駿監督はどんな想いで紅の豚を作ったのか考察

『紅の豚』は、宮崎駿監督が1992年に発表した作品で、その独特な世界観が多くの人々を魅了しました。

宮崎監督は、この作品を通じて自由への憧れや人間の弱さ、そして希望を描きたかったのではないでしょうか。

ポルコ・ロッソの「飛ばねぇ豚はただの豚だ」という言葉には、彼自身が信念を持って生きることの大切さを強く感じさせます。

また、戦間期のイタリアという舞台設定には、時代の変化とともに失われていくものへの哀愁や、監督自身の平和への願いが込められているようにも思えます。

宮崎監督の他の作品と比べると、どこか大人の視点を意識した作りであるため、『紅の豚』は彼の個人的な思いが色濃く反映された作品と言えるのではないでしょうか。

紅の豚についておさらい

『紅の豚』は、元軍人の飛行艇乗りであるポルコ・ロッソが主人公の物語です。

彼はある事件をきっかけに、豚の姿になってしまいます。

映画は、彼が空賊を相手に一匹狼の賞金稼ぎとして生きる姿を描きつつ、彼の過去や仲間たちとの交流、そして自らの内なる戦いが描かれます。

物語の舞台は戦間期のイタリア、アドリア海を背景にした美しい風景の中で展開されます。

新進気鋭の技師フィオや、かつての仲間たちとの再会を通じて、ポルコは自分の生き方を問い直します。

ストーリーの最後には、ポルコが真に大切にしているものが何かを見つめ直すシーンが印象的です。

改めて観ると、細部に宿るこだわりや、人間ドラマがしっかりと詰まっていることが分かります。

項目 内容
タイトル 紅の豚(Porco Rosso)
監督 宮崎駿
脚本 宮崎駿
原作 宮崎駿の漫画「宮崎駿の雑想ノート」の「飛行艇時代」
製作 鈴木敏夫
音楽 久石譲
主題歌 加藤登紀子「さくらんぼの実る頃」
公開日 1992年7月18日
上映時間 93分
製作国 日本
言語 日本語
配給 東宝
興行収入 54.0億円
配給収入 28億円
制作会社 スタジオジブリ
キャッチコピー 「カッコイイとは、こういうことさ。」、「飛べば、見える。」
あらすじ ファシスト政権下のイタリアを舞台に、元人間で現在は豚の姿をした退役軍人操縦士ポルコ・ロッソが、空賊を相手に賞金稼ぎをする物語。

また同じジブリ作品で名作の「耳をすませば」もつまらない・面白くないなどと感じる人がいるようです。

そんな声をこちらの記事でまとめていますのでご覧ください。