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「カリメロ」は1974年10月15日から1975年9月30日に第一作目が日本で放送された人気アニメで、黒いヒヨコが主人公の物語です。

イタリアの漫画家「ニーノ・パゴット」と「トーニ・パゴットのパゴット」兄弟と、兄弟のアニメ制作会社に勤めていた漫画家「カルロ・ペロニ」によって1963年に考案され世界で放送されました。

しかし、最近では「放送禁止」と誤解されることもあるようです。

今回はそんな背景を調査しました。

カリメロは放送禁止じゃない!誤解される理由を考察

「カリメロ」は、実際には放送禁止になったわけではありませんが、一部の要素が誤解を招きやすいと考えられます。

それに「一休さん」「しまじろう」「日本昔ばなし」などと並んで「厚生省中央児童福祉審議会推薦作品」でもあるので放送禁止になるとは思えません。

※「厚生省中央児童福祉審議会推薦作品」:子供の教育や福祉に適していると厚生省が認めたアニメや映画などの作品のこと

以下に、誤解が生まれる理由を具体的に見ていきましょう。

理由1:見た目の特徴が差別的と誤解されるため?

カリメロの黒い姿は、泥で汚れてしまった結果であり、彼が黒いのは偶然の産物なのです。

物語の設定では、カリメロは白いヒヨコとして生まれましたが、卵の殻がうまく割れず、泥水に落ちてしまい、黒くなってしまいました。

この黒い姿のために、彼は他のヒヨコたちや動物から「普通ではない」と見られることが多く、時には仲間外れにされることもあります。

この描写は、視聴者にとっては感情移入を促す大事なシーンですが、現代の基準から見ると誤解を生みやすい要素のひとつと考えられます。

カリメロが泥で黒くなってしまったことがきっかけで、周囲から疎まれるシーンがあります。

この描写は、彼の孤独感を強調しており、視聴者が同情を覚える瞬間でもありますね。

シーンの中には、カリメロがその黒さを恥じたり、どうにかして元に戻ろうとする場面もあり、その過程が誤解を生みやすいかもしれません。

視聴者の中には、「黒いキャラクター=問題のある存在」と受け取ってしまうことがあり、そのため放送禁止と思われることがあるのではないでしょうか。

理由2:人気なかった?視聴率が取れないため?

「カリメロ」は放送当時、視聴率的には大きな問題はなく、多くの子供たちに親しまれていました。

1974年から1975年にかけて日本で放送された際には、視聴者の心を掴み、カリメロのグッズや絵本も多く販売されていたことが記録に残っています。

ただ、その後の再放送や新シリーズの展開が少なかったため、「人気がなかったのでは?」と思われがちです。

当時、カリメロは日本国内だけでなく、イタリアやフランスなど海外でも人気を博し、多言語で放送されていました。

日本版のアニメは全47話が制作され、その間にカリメロが成長していく姿が描かれています。

再放送の機会が少なかったのは、他の人気アニメと競合してしまったことが影響した可能性があります。

特に、同時期に「ドラえもん」や「アルプスの少女ハイジ」などのヒット作品があり、その影響で後年の露出が減ったのかもしれません。

視聴者の中には、もっとカリメロを見たいという声もあったようですが、時代の流れや他のアニメ作品に押され、記憶から薄れていったのではないかと考えられます。

理由3:重い話や怖いシーンが子供に見せられないため?

カリメロの物語には、シリアスな場面や少し怖いシーンが含まれることがあり、それが一部の親や教育者にとって「子供に見せたくない」と感じられる原因だったのかもしれません。

カリメロが問題に直面し、自分なりに解決策を見つけていく姿は、視聴者にとって学びのあるものですが、その過程が少し厳しく映ることがあります。

カリメロが一人で冒険に出かけるシーンや、仲間と協力して危険を乗り越えるエピソードでは、時折緊張感が漂います。

特に悪役との対立シーンでは、カリメロが不安や恐怖を抱く姿が描かれ、そのリアルさが子供には少し怖く感じることもありますね。

物語の中で、カリメロが道を踏み外しそうになる場面や、友達と意見が合わずに悩むシーンもあり、こうした複雑な感情表現が重く映る場合もあるのではないでしょうか。

さらに、カリメロが自身の弱点を克服しようと努力する場面も多く、視聴者にはその努力や葛藤が伝わるものの、同時に「大変そうだ」と感じることがあるのだと思います。

こうした要素が重なり、「カリメロ」が放送禁止だと誤解されることも少なくないのです。

現代の視点から見ると、キャラクターの描写や物語の進行が異なる印象を与えることがあり、そのために誤解が生じてしまったのではないかと考えられます。

カリメロに登場する女の子「プリシラ」は彼女?どんなキャラ?

プリシラはカリメロのガールフレンド的な存在で、物語の中では明るくて元気な女の子として描かれています。

彼女はカリメロの困難を支える優しいキャラクターで、時には冒険に一緒に参加してカリメロを助けてくれます。

プリシラのピンク色の羽毛は彼女の性格を象徴するように華やかで、カリメロにとっては心強いパートナーです。

プリシラがカリメロを元気づけるシーンでは、二人の友情がしっかりと描かれています。

彼女の存在がカリメロにとってどれだけ大きいかが伝わってきますよね。

カリメロが落ち込んでいるとき、プリシラが声をかけて励ます姿は印象的です。

彼女の優しさや明るさが、カリメロを支えているのだと思います。

カリメロのあらすじ

カリメロは、頭に卵の殻をのせた小さな黒いヒヨコが主人公の物語です。

もともとは普通の黄色いヒヨコでしたが、卵の殻が割れにくく、泥で黒くなってしまったことで、他のヒヨコたちと違う姿になりました。

カリメロはいつも「こりゃあんまりだ!」という口癖とともに、小さな問題に立ち向かいます。

舞台はのんびりとした田舎町ハッチントンで、仲間たちとともに様々な冒険を繰り広げます。

カリメロの仲間にはガールフレンドのプリシラ、頼りになるジュリアーノ、ちょっとドジなピーターがいます。

彼らは秘密基地で作戦会議を開き、カリメロのひいひいお爺ちゃんであるドヴィンチさんの発明品を駆使して問題を解決しようと奮闘します。

物語は、カリメロたちがどんな困難にも諦めずに挑戦し、工夫とチームワークで乗り越えていく姿を描いています。

カリメロの夢は他の鳥たちのように空を飛ぶことです。

しかし、しばしばドジを踏んでしまい、デッパやピーター、ブータなどの悪ガキたちにバカにされることもあります。

そんな時、プリシラがカリメロを励まし、一緒に空を飛ぶ練習をするシーンが描かれます。

カリメロは頭が良く、様々な工夫を重ねて自分の失敗を取り戻していきます。

物語の中で、カリメロが仲間のピーターやプリシラと協力して問題を解決するシーンも多く、絆の大切さを教えてくれますよ。

保育園〜小学生向けのアニメと言えると思います。

ざっくり本アニメの概要をまとめます。

  • 「カリメロ」は1963年にイタリアのパゴット兄弟とカルロ・ペロニによって考案された黒いヒヨコのキャラクターです。
  • 元々はイタリアの洗剤会社のCMキャラクターで、泥で黒くなったヒヨコとして登場しました。
  • キャラクターの人気を受け、短編アニメ化され、その後テレビアニメが製作され世界中で放送されました。
  • 1963年にイタリアで放送開始、全290話が制作され、各国で翻訳放送されました。
  • 東映動画が全47話を制作し、テレビ朝日系列で1974年から放送されました。
  • 主な声優は三輪勝恵(カリメロ役)、野村道子(プリシラ役)などです。
  • 1992年には日本国内向けに2作目が制作され、1993年まで放送されました。
  • 2013年にはCGIアニメとして3作目が制作され、日本では2014年から2016年にかけて放送されました。
  • カリメロは頭に卵の殻をかぶった黒いヒヨコで、ユニークな見た目が特徴です。

カリメロの主な登場人物

  • カリメロ – 主人公の黒いヒヨコ。ユニークな見た目と明るい性格で、困難に立ち向かう姿が魅力的です。
  • プリシラ – カリメロの友達であり、ガールフレンド的な存在。優しくて明るい性格が、カリメロを支えています。
  • ピーター – カリメロの親友で、時にドタバタしながらも一緒に冒険に出る頼もしい仲間です。
  • フクロウ先生 – 賢くて少し厳しいけれど、いつもカリメロたちに大切な教えを与える存在です。

カリメロはどんな人に向いている?

「カリメロ」は、昔のアニメの持つ温かさや、シンプルで分かりやすいストーリーが好きな方にぴったりです。

また、友情や家族愛、困難を乗り越える勇気など、普遍的なテーマが描かれているので、幅広い世代に楽しんでもらえる作品ではないでしょうか。

子供の頃に見た懐かしさを感じたい大人にもおすすめです。

カリメロの一生懸命な姿には、思わず応援したくなる気持ちが湧いてきますね。

また、小さな子供に見せることで、友情や助け合いの大切さを自然と学んでもらえるのも、このアニメの良いところだと思います。

カリメロの物語には、見た目や違いを気にせずに自分らしさを大切にするメッセージが込められています。

時代を超えて愛されるキャラクターだからこそ、彼の冒険は今もなお多くの人の心に響くのではないでしょうか。