▶YouTube【激論コロシアム】
愛知県で40年にわたり農業を続ける森嘉隆さん。約6ヘクタールの農園でキャベツやハクサイを栽培してきたが、「もう限界だ」と嘆く。
森嘉隆さん: 「肥料が3000円だもん。20年前は1000円くらいだった。もう我慢超えちゃっている。肥料は高くなるわ、売るものは安いわじゃ、とてもやっていけんよねって」 農業に従事する人の数は、猛スピードで減少している。2000年は240万人だったが、2023年には116万人と、この20年ほどで半分以下にまで激減。平均年齢も68.7歳と高齢化が止まらない。 東京大学大学院の鈴木宣弘特任教授は、このままでは日本が飢えると警鐘を鳴らす。 「現場の農業、農村を見てみたらもう赤字。コストが上がっても、それを価格に転嫁できなくて、どんどん倒産している」(鈴木特任教授)
揺らぐ食の安全保障
日本の食料自給率はカロリーベースで38%(2022年度)。生きていくのに必要なカロリーの6割以上を海外からの輸入に頼っている。鈴木特任教授によれば、野菜の種や肥料、エサのトウモロコシなども計算に入れると、本当の自給率はたったの10%だという。 「異常気象」「戦争」「感染症」など様々なリスクが顕在化する中で、重要物資を輸入に依存し、農家の激減にも歯止めがかからない日本。 食の“安全保障”が大きく揺らぐ中、2024年5月29日、日本の農業の指針となる「食料・農業・農村基本法」が成立した。25年ぶりの法改正で、新たに「食料安全保障の確保」を明記。また「安定的な輸入」や「輸出の促進」「先端的技術を活用した生産性の向上」などの方針が盛り込まれている。 これで日本は“飢えることのない国”に変わるのか。
25年ぶり法改正で“飢えない国”に?
室伏さん「宗主国が欲しがる高い農産物を優先して作れという中身」
テレビ愛知の「激論!コロシアム」に出演した政策コンサルタントで元総務官僚の室伏謙一さんは「まるで売国法、中身はお花畑だ」と手厳しい。
政策コンサルタント 室伏謙一さん: 「安定的に輸入を確保といっても、(食料はどの国も自国民優先で)入ってこない確率の方が高い。また農家に対して売れるものを作れというが、これは“植民地農業”だ。宗主国が欲しがる高い農産物を優先して作れという中身。これで、どうやって食料安全保障を確保するのか」
また国際ジャーナリストの堤未果さんは、政府のやる気のなさに憤る。 国際ジャーナリスト 堤未果さん: 「肝心の食料自給率の強化は格下げされている。また農家への所得補償、価格維持、種の自給、農業資材の国産化、有機の拡大などは(法的拘束力のない)付帯決議になった。そもそもやる気がない」
農林中金総合研究所・理事研究員の平澤明彦さんは、法改正に盛り込まれた「輸出の促進」に不安を募らせる。 農林中金総合研究所 平澤明彦さん: 「日本が輸出できている品目は主に水産物。あとは和牛やリンゴだが、和牛は海外から輸入されるエサで飼育されている。だから今の輸出をただ拡大しても日本の農地は守れない」
坂口さん「半導体関係を武器にしたらどうか」
経営コンサルタントの坂口孝則さんは、諸外国との“駆け引き”を提案する。 経営コンサルタント 坂口孝則さん: 「食料・食品を諸外国が安全保障の武器にしているなら、日本も半導体関係を武器にしたらどうか。シーラー、フォトレジスト、ウェハーなど、日本が最大シェアを持つものは130品目ある。食料を売ってくれないなら、こっちも売らないぞ、と駆け引きに使うことができる」(坂口さん)
「軍事」「エネルギー」「食料」。これは安全保障の3大要素だが、島国で輸入依存の日本の場合、農業は「エネルギー」とも密接に関わる。燃料が来なければ農業機械は動かず、ハウス栽培もできないからだ。 食のリスクは他人事ではない。国民的な議論が必要
引用元 https://news.yahoo.co.jp/articles/aba9493f8911cc77523db5bde49f8e3cbcf9793d
みんなのコメント募集中
- 食料だけではない。薬は国産が殆どですが、その一番の元の原材が海外(C国)とのニュースが。 C国は何かあると輸出禁止の手段を使う。国民が飲んでいる薬だけでは無い。 病院での手術医薬品も同じ。ストップとなれば医療行為自体に多大な影響が。 是非、取り上げて欲しい。
- 種苗法改正の闇、もっと触れていいはずなのに
- 松岡さんの出演時間をもっと伸ばして下さい
- 学校給食も米と味噌汁と野菜と魚だ
- 農業って本当に割りに合わない。昔、祖父母が農業を専業でやっていてレタス、米、じゃがいもを作っていました。肥料、耕運機、コンバイン、種苗費用から生産額を引くと時給500円になるかだと言っていました。20年前でこれです。 利点があるとすれば、自給自足の側面があること。 父母と私の代になり農業は手放しました。働きながらの兼業は大変で高額な農機具の購入、多額の修理費、記事にもある通り農薬、肥料の大幅値上げで超大赤字になってしまったからです。異常気象の影響も大きいです。 農地を手放したいけど、周りも皆同じで買ってくれる人も借りてくれる人もいない。なので宅地にして安くても売れれば喜び、羨んでいます。宅地から農地に開墾するのは大変なのに格安で売って商業施設や建て売り地に簡単に変わっていくのを見ていると、農地の重要性を国は考えてい
- 農業のあり方を根本的に変える必要があると思います。例えば今のような小規模農家が、それぞれ農業機械を購入して、労働集約で狭い農地を耕すような高コスト非生産的な農業を続けるのか、理解に苦しみます。会社組織で大規模農業に転換して、生産性をもっと上げる方法はいくらでもある。耕作放棄地を出資して、配当を受け取る制度とか、小規模農家を社員として雇用するとか、いろいろ考えられると思うけど。
- 農水省は自給率向上を目標にしていますが、この考えを見直すべきです。自給率向上は結果であって目的にすべきではないとと思います。それよりも生産性向上のネックを解消すべきですし、農協支配の仕組みを見直して競争原理が効くように、また農地法を抜本的に見直すなど、未来に向かって農業が発展する方向へ変えて行くことにより、結果として自給率が向上されるべきです。
- アメリカ大統領は自国の農産物の営業マンです。外交の中でしっかり営業して利益を出している。日本の農産物特産物も良い物がたくさんあります。岸田首相が外遊先にばら撒きでなく営業すれば日本の農業は元気になります。
- 食料は兵站。兵站を自分たちで守れないのは弱い。烏巣の戦いの勝利を起点に曹操が袁紹に勝利したように、歴史的にみても食料をどうするかというのは大切。ガダルカナルもインパール作戦も食料は届かなかった。
The post 動画【中国の脅威】日本の食料自給率は10%?飢えるニッポンの現状を大激論!日本の農家からは『もう限界だ』の声も first appeared on jnnavi.