プレミアムコンパクトカーとして成功したノートオーラがマイナーチェンジ
日産は、プレミアムコンパクトカーであるノートオーラをマイナーチェンジし発売を開始した。同時に、90周年記念車の「ノート オーラ90th Anniversary」も発売を開始。スポーツグレードである「ノート オーラ NISMO」は7月の発表を予定してる。
日産ノートオーラは、2021年8月に発売された。E13型ノートと基本骨格やパワーユニットなどを共通化しながら、ボディサイズをよりワイド化するなどし差別化。ボディサイズは、E13型ノートに比べ少し大きいのだが、室内スペースはほぼ同じだ。
パワーユニットは、同じ1.2Lのシリーズハイブリッド方式である「e-POWER」を搭載。ノートオーラでは、チューニングにより136㎰&300Nmへとパワーアップされている。ノートオーラの燃費性能は、FF(前輪駆動)がWLTCモードで27.2㎞/L、4WDが22.7㎞/Lだ。
また、4WDモデルには、後輪側にパワフルな68㎰&100Nmというモーターを装備。独自の電動化技術により、雪道など滑りやすい道での安定した走りだけでなく、気持ちよい走りも実現した。
E13型と大きく異なるのが、装備や質感。ノートオーラには、より上質な素材が使われ、BOSEパーソナルプラスサウンドシステムなどの豪華装備も用意されている。
E13型ノートとノートオーラ-を合算した登録車販売台数ランキングは、2023年度で5位と好調を維持。国内日産の登録車で一番売れているモデルとなっている。また、ノートオーラは、ノートシリーズ中約40%を占め、高額車ながら売れている。国内日産にとっても収益の柱ともいえるモデルへ成長した。
デザイン変更と使い勝手を向上がメインのマイナーチェンジ
日産ノートオーラのマイナーチェンジは、主にデザイン変更と装備類の向上がメインだ。
とくに、フロントフェイスのデザインは大きく変更された。フロントグリルに新時代のデジタルVモーションを採用。日本の伝統工芸を感じさせるデザインのグリルをヘッドランプ下までワイドに広げ、迫力と存在感をアピール。ヘッドランプ下に、ボディカラーと同色、またはダークメタルグレーのアクセントを施し、先進感を演出した。また、ウイング形状のフロント・リヤバンパーで、e-POWERの俊敏な走りを表現しています。
17インチホイールも新デザインとなった。見る角度によって光と影が織りなす移ろいが美しく変化する、モダンで先進感のあるデザインを採用した。また、ボディサイドの風の流れをスムースにして高い空力性能を確保するとともに、ホイールの軽量化も実現している。
インテリアでは、グレイッシュブラウンの色合いが特徴の大型狩猟犬をモチーフとした内装色「ワイマラナー」を追加。車名の「オーラ(AURA)」のアルファベット“A”をモチーフにしたモノグラム柄のジャガード織物と合皮のコンビネーションに、ブルーグリーンのステッチを施したシート地を採用。高級感ある風合いを演出している。
また、内装色「ブラック」においても、新たな色味の木目調フィニッシャーを採用。あわせてインストルメントパネル、アームレスト、ドアトリムクロスを落ち着きのある色味に変更した。
ボディカラーは、プレミアム感とドイツの深い森を疾走するイメージでデザインした新色「フォレストグリーン」にスーパーブラックを掛け合わせた2トーンをはじめ、5種類の2トーンカラーと8種類のモノトーンカラーを用意している。
装備と使い勝手の向上も行われた。まず、運転席のパワーシートを全車標準装備とした。リフターやリクライニングの調整幅を広げ、より幅の広い体型に合わせベストなドライビングポジションを可能としている。
使い勝手面では、グローブボックスは容量を拡大。収納スペースを上下2段に仕切ることで、取扱説明書やティッシュボックスなど、かさばりやすいものがすっきりと収納でき、利便性を向上している。
また、後席のUSB電源ソケットにタイプCを採用。夜間でも差し込み位置が分かるようにリングライトを追加した。
マイナーチェンジ後、ノートオーラの価格は、Gグレードで2,779,700円。マイナーチェンジ前のモデルと比べると、約8万円の価格アップとなっている。原材料の高騰や、装備向上なども含めると、許容範囲内といったところだ。
「90th Anniversary」は、しっとりとした肌触りと包まれる心地よさや優れた耐久性を実現する日産独自開発のシート素材 「テーラーフィット」や、 カッパーストライプの入ったブラックドアミラー、専用17インチブラックアルミホイールを装備。より一層上質さを感じる仕様とした。
日産ノートオーラの選び方
ノートオーラのグレードは、実質1グレード。まず、エントリーグレードとなるG。このGに本革シートを装備したGレザーエディションを設定。それぞれに、電動4WDが用意されている。そのため、まず最初はFF(前輪駆動)か、4WDかどちらかを選択することから始まる。
ノートオーラが実質1グレードなのは、多くのオプションが設定されていること。実際には、複数のオプションをセットにしたパッケージオプションを用意。このセットオプションを選択しないと、先行車に車線を維持しながら全車速で追従走行できるプロパイロットさえも装備されない状態になる。プレミアムコンパクトカーとは言えない、少々物足りない仕様になってしまう。このセットオプションの価格は約42万円にもなる。そのため、エントリーグレードのGでも、約320万円以上になるので注意が必要だ。
上質感とオリジナリティをアップしたオーテック
ノートオーラのマイナーチェンジに合わせ、ノートオーラ「オーテック(AUTECH)」も変更された。ノート オーラ「オーテック」のエクステリアは、ブランド車共通の表現であるドットパターンのフロントグリルや、低重心とワイドスタンスを印象づけ、スポーティさを演出するメタル調フィニッシュの専用パーツ、細部まで丁寧に作り込んだスポークフォルムをダーク金属調塗装で仕上げた専用アルミホイールなどを採用。
また、「オーテック」ブランド発祥の地である湘南・茅ヶ崎の海にインスパイアされたデザインとして、海を進むボートの後方に生じる波のパターン「航跡波」をモチーフとした模様を取り入れた専用シグネチャーLEDも装備し、プレミアム感を際立たせている。
ノートオーラ オーテックのインテリアは、全体をブラック基調でコーディネートし、上質な本革で仕立てたシートをはじめ、ステアリング、インストパネル、アームレストなどにブルーステッチを施した。さらに、鮮やかな木目が特徴的な高級材、紫檀(シタン)の柄に、光を受けるとさりげなくブルーに光るダークグレーを施した専用フィニッシャーを、インストパネルの一部やコンソールに採用。上質な素材とこだわりのディティール表現により、より一層エレガントな空間を演出している。
ボディカラーは、オーロラフレアブルーパールにスーパーブラックのルーフを組み合わせた2トーンを「オーテック」専用カラーとして設定。全8色のカラーバリエーションとした。さらに、ノート オーラ「助手席回転シート」も変更を受けている。
日産ノートe-POWER vs ホンダ フィットe:HEV徹底比較!
日産ノートオーラ新車価格
・G 2,779,700円
・G leather edition 2,869,900円
・G 90周年記念車 2,889,700円
・G FOUR 3,061,300円
・G FOUR leather edition 3,151,500円
・G FOUR 90周年記念車 3,171,300円
・AUTECH 2WD 3,050,300円/4WD 3,331,900円
・助手席回転シート 2WD 2,889,700円/4WD 3,171,300円